モニタリングサイト1000里地調査

モニ1000里地調査とは

これまでNACS-Jは、「自然しらべ」や「愛知万博会場建設問題」などを通じて、里地里山(里やま)の調査・保全に取り組んできました。また2003年からは、市民の手による里地里山のモニタリング調査の手法を開発し、その普及に努めてきました。そして2005年から、モニ1000里地調査の実施に取り組んでいます。

モニタリングサイト1000は、動植物の生育生息状況などを100年にわたって同じ方法で調べ続けるサイト(調査地点)を全国に1000ヶ所程度設置し、日本の自然環境の変化をとらえようという環境省のプロジェクトです。生態系タイプ(森林、里地里山、陸水域(湖沼、湿原)、沿岸域(砂浜、干潟、藻場、サンゴ礁等)、小島嶼)ごとにサイト設置、調査項目及び調査手法が検討されており、このうち里地里山タイプの調査をNACS-Jが担当しています。

(プロジェクト全体の詳細については環境省「モニタリングサイト1000」を参照ください。)

モニタリングサイト1000の分野一覧

生態系分野 主要調査項目 サイト数 現地調査主体
陸域 高山帯   1. 物理環境調査
2. 植生調査
3. 昆虫調査 ほか
5 研究者
森林・草原 コアサイト 1. 毎木調査
2. 落葉落枝調査
3. 地上徘徊性甲虫調査
4. 陸生鳥類調査
20 研究者
準コアサイト 1. 毎木調査
2. 陸生鳥類調査
28 研究者
陸生鳥類サイト 1. 陸生鳥類調査 422 市民調査員
里地里山 コアサイト 1. 植物相
2. 中・大型哺乳類
3. 鳥類
4. チョウ類
5. 人為的インパクト 
ほか 計9調査
18 市民調査員
一般サイト コアサイトの9調査の中から1調査以上 174 市民調査員
陸水域 湖沼・湿原   1. 植生調査
2. 動植物プランクトン調査  ほか
11 研究者
ガンカモ類サイト 1. 個体数調査  ほか 80 市民調査員
海域 砂浜 ウミガメサイト 1. 上陸回数
2. 産卵回数
3. 砂中温度  ほか
41 市民調査員
  1. 底生生物調査  ほか 6 研究者
干潟   1. 底生生物調査  ほか 8 研究者
シギ・チドリ類サイト 1. 個体数調査 ほか 138 市民調査員
アマモ場   1. 海草調査  ほか 6 研究者
藻場   1. 海藻調査  ほか 6 研究者
サンゴ礁   1. サンゴ被覆度調査
2. オニヒトデ生息状況調査
3. 白化率
4. 物理環境調査 ほか
24 研究者
小島嶼 海鳥サイト 1. 個体数調査
2. 繁殖状況調査  ほか
30 研究者
合 計 1017  

調査の特徴

  • さまざまな生物・物理化学的環境についての総合的な調査
  • 全国レベルでの統一された手法での調査
  • さまざまな気候帯・景観のタイプのサイトでの調査
  • 地域の市民団体を実施主体とした調査

調査の目的

  • 日本の里地里山の生態系及び生物多様性の質的・量的な劣化を早期的に発見する
  • それぞれの調査地域の里地里山の変化を把握する
  • 調査の結果を各地の市民による保全活動に直結させる

関連業務

NACS-Jではこの事業と並行して市民自身が身近な自然を調べ地域の自然を計画的に保全していくことを進めるために、様々な調査を開発・普及をしています。
調査のはじめ方や調査手法、各地のイベントなど調査に役立つ情報はウェブサイト「里モニ~市民による身近な自然のモニタリングを応援するサイト~」にて発信していますのでぜひご覧ください。

里地里山とは

里地里山(里やま)とは、日本人が長い歳月をかけて水田耕作や林業・放牧といった伝統的な自然の利用を続けてきたことで形成された環境です。

里地里山には、二次林や水田、ため池、草原といった多様な環境がモザイク状に存在し、そのため多様な動植物の生育・生息の場となっています。また里地里山は、薪炭林のカタクリや、カヤ原のカヤネズミ、水田のメダカやゲンゴロウ、森と草地の両方を利用するサシバなど、人間の伝統的な営みに依存した生物が多く見られる場所でもあります。

しかし一方で、宅地開発や水質汚染などの人間活動、伝統的な営みの放棄、外来種の侵入といった要因により、里地里山の生物多様性は近年急速に劣化しています。最近の研究では、我が国の絶滅危惧種のうち約半数がこの里地里山に集中していることが明らかになっています。

日本自然保護協会
(NACS‐J)保全研究部 モニタリングサイト1000里地調査係

〒104-0033
東京都中央区新川1-16-10
ミトヨビル2F
TEL:03-3553-4101(代表)
TEL:03-3553-4104(モニタリングサイト1000里地調査係)
FAX:03-3553-0139

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