日本自然保護協会は、生物多様性を守る自然保護NGOです。

自然の守り手を増やす

Home 主な活動 自然の守り手を増やす 記事一覧 食べたのは誰? 花から推理しよう!【今日からはじめる自然観察】

自然の守り手を増やす 一覧へ戻る

2018.01.01(2017.12.25 更新)

食べたのは誰? 花から推理しよう!【今日からはじめる自然観察】

観察ノウハウ

専門度:専門度2


【今日からはじめる自然観察】食べたのは誰? 花から推理しよう!

<会報『自然保護』No.561より転載>
このページは、筆者に、教育用のコピー配布をご了解いただいております(商用利用不可)。
ダウンロードして、自然観察会などでご活用ください。

 

動物が生活する中で残した痕跡を“フィールドサイン”と言います。丁寧に観察すれば誰がそれを残したのか、そこで何をしていたかを知ることができるのです。今回は、冬から春にかけて、鳥が花に残すフィールドサインをご紹介します。

 

食べ方の特徴を観察

鳥たちが食物を求めやってくる場所では、食痕や足跡、フンなどのフィールドサインを観察することができます。花の蜜は一部の鳥たちにとって大切な食物になります。身近に見られる鳥の中ではメジロとヒヨドリのほか、スズメやシジュウカラ、コゲラなどが花の蜜を好みます。

寒い冬、ツバキやサザンカは大きな花を咲かせています。メジロはこれらの花を訪れると、細長いくちばしを花の中央に差し入れ、先端がブラシ状になった舌を使って吸蜜します。花の周りに適当な枝などの足場がない場合は花びらにつかまるため、その部分が傷つけられ茶色く変色してフィールドサインとなります。ツバキやサザンカの蜜はヒヨドリにも好まれますが、この鳥は花びらや雄しべまで食べることもあります。

春になるとサクラに、蜜を好む鳥たちがやって来ます。メジロは花から花へ飛び回って吸蜜しますが、この時くちばしや顔に付いた花粉を運ぶ役割を果たしています。
一方、スズメはサクラの花を根元から摘み取って蜜を吸い、用が済んだ花をその場に捨てて行きます。メジロのように花の受粉を手伝うことなく蜜だけをもらうこの行動は"盗蜜"と呼ばれています。木の下に落ちた一輪まるごとの花は、スズメが盗蜜したことを示す特徴的なフィールドサインです。
スズメ以外にもニュウナイスズメやシジュウカラが似たような食痕を残します。また、外来種のワカケホンセイインコもサクラの蜜を好んで食べることが知られています。

お花見に出かけた時は、ぜひ足元にも注意を巡らせてください。花がたくさん落ちていたら、樹上で鳥たちが蜜を吸っているかもしれません。

(箕輪 義隆 / 科学イラストレータ)

 

▼クリックすると大きくなります。

 

 

 


クイズの答え:②ヒヨドリ
葯や花びらも食べているのが読み取れる。ヒヨドリが植物を多量に食べたフンは白い尿があまり目立たない。

 

 

 

本コーナーは、エプソン純正カートリッジ引取回収サービスを利用されたお客様のポイント寄付によるご支援をいただいております。

自然の守り手を増やす 一覧へ戻る