2024.08.21(2024.08.27 更新)
夏休み特別企画!「船にのって東京湾から海や砂浜の自然を考える海洋教室」を開催しました
株式会社ジール
対象:一般市民ファミリー子ども学生
貢献:SDGs愛知ターゲット自然の守り手拡大
日本自然保護協会(以下、NACS-J)では、自然体験格差の解消や未来の自然の守り手を増やすことを目指した「すべてのこどもに自然を!プロジェクト」(以下、こどもプロジェクト)を実施しています。
この度、NACS-Jの会員で、東京湾でクルージングツアーを運航している株式会社ジール(以下、ジール)との連携が実現。船にのって東京湾を巡りながら、海や砂浜の自然環境について学ぶ海洋教室を実施しました。今回、100名近くのご応募をいただき、当日は良いお天気のなか、小学生の親子24名の皆さまにご参加いただきました。
年々、さまざまな理由でこどもの自然体験機会が乏しくなっています。特に「海や砂浜の自然体験」は、安全面や交通手段の問題、遊び方が分からないなどの声が多く、足が遠のきがちな体験の1つです。「境遇によらず、海や砂浜の自然を楽しく学べる機会を届けたい」という思いから、今回の海洋教室が実現しました。
ジールでは、東京湾を船でめぐり水辺の環境について学ぶ「東京シースクール」(以下、シースクール)を実施しています。今回、このシースクールの一部プログラムの「先行体験会」にNACS-Jが企画協力し、小学生の親子24名をご招待しました。
開催にあたっては、ひとり親家庭向けにさまざまな支援を行っている「東京都ひとり親家庭支援センターはあと」「特定非営利活動法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ」などの団体の皆さまにご協力いただきました。
東京湾から、日本の海や砂浜の豊かさを学ぶ
まずは「砂浜ノート」などの教材を使って、海や砂浜の自然環境の魅力について学びます。今回の舞台は東京湾。クイズを交えながら、東京湾の歴史や昔の姿、“お寿司”から東京湾の豊かさなどを紹介しました。少しでも「海や砂浜を体験」できるよう、貝殻の観察や砂の顕微鏡観察もおこないました。
普段からあまり海や砂浜に触れる機会が無い方が多かったですが、意外と海や砂浜は身近な自然環境であることを感じていただきました。
握り寿司は魚介類に恵まれた日本列島発祥の食文化。多種多様な寿司ダネは、豊かな海が育んだ生物多様性の恵みです。寿司ダネを入口に、日本の海の豊かさを紹介します。 ……Read More!
海ごみや砂浜減少などの課題を学び、展望デッキへ!
豊かな海や砂浜ですが、実はたくさんの課題を抱えています。日本の砂浜は減少をつづけており、2100年には9割が消失するという予測があります。その他、絶滅の危機にある生きものや海ごみの問題など、抱えている課題についてお話をしました。
その後、展望デッキへあがり、船から東京湾の海や海岸線、おだいばビーチなどをながめました。子どもたちの第一声は、「ごみが浮いてる」。船内での学んだことを反すうしながら、それぞれの時間を過ごしていただきました。
海や砂浜の豊かさをリースにしよう
最後に、学んだことを1つにまとめる「砂浜リースづくり」を行いました。素材は、今回ワークショップで活用した貝殻や砂、石などをつかって、世界にひとつだけの砂浜リースが完成しました。
参加者の感想<一部抜粋、原文ママ>
お子様より
- とても勉強になったし、どのようなことが問題なのかがわかり、楽しかったです。
- 帰って、海のゴミを拾いに行きました。いっぱいゴミがあって悲しかった。
- 最高のプログラムでした!また行きたい!次回はいつかきになりすぎます!
- 楽しかったです。どうもありがとう。みんなで撮った写真も楽しかったです。
保護者様より
- 動物が大好きな娘ですが、知らなかったことをたくさん知ることができたり、船を動かしていただいたり、デッキに出られたりとお楽しみが盛りだくさんでとても喜んでいました。あの後、実際にお台場海浜公園のビーチに足を運びました。ますます動物や環境問題に興味を持ったようです。用意していただいた貝殻も大きなものから小さなものまで、たくさんの種類を見ることができ色んな発見や学びがあったようです。リースにも組み込むことができて、家に飾ってこの日のことをずっと忘れずに思い出になるかと思います。
- すてきすぎる活動ありがとうございました!リースは早速玄関に飾っています!
- 今回の教室では大変興味深くお話を聞きました。また生活範囲で海に触れる事がないので、海洋教室では私も知らなかった事が沢山あって勉強になりました。参加する前にウミガメの出産シーンをテレビで見ていたので、ウミガメの産卵危機の話は心にグサっとささったようで、僕は絶対にゴミを捨てたりする大人にはならない!と話していました。その気持ちを忘れないで欲しいなと思いました。炎天下は辛いのでもう少し涼しくなったら砂浜に出かけてみようと思います。その時はビニル袋を片手に歩こうと思います。
◆後日、参加者のお一人が夏休みの自由研究の題材にしてくださり、まとめた結果を送ってくださいました!
ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!
開催概要
「船にのって東京湾から海や砂浜の自然を考えよう ~海洋教室&砂浜リースづくり~」
公益財団法人日本自然保護協会 自然のちから推進部
担当:櫻井、植木、森本
03-3553-4101 shizen@nacsj.or.jp