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2020.03.06(2020.03.09 更新)

シカの低密度管理の実現に向けて(2019)

報告

専門度:専門度3

▲捕獲されたニホンジカ

テーマ:生息環境保全獣害問題

フィールド:赤谷の森

ニホンジカ(以下、シカ)による環境への影響は被害が大きくなってからでは元の状態に回復させることが難しく、被害が少ない低密度の段階での対策が重要です。

低密度の段階から増やさない低密度管理の実現に向けてNACS-Jは赤谷プロジェクトの一環として、2012年より取り組みを進めており、2017年からは皆様のご支援・ご協力を受けながら、捕獲試験にも取り組んでいます。

2019年度は、鉱塩(塩のかたまり)でシカを誘引(おびき寄せ)した上で、くくり罠(狙った以外の動物を捕獲するリスクの少ないタイプを使用)を株式会社三生のご協力のもと使用し、約40日、13機の罠で3頭の捕獲することができました。

今年度の捕獲は、鉱塩にシカの誘引が見られたものの、その後の罠の設置の際に現場を改変したことで警戒され、出現数が激減しました。それでも結果として近隣で密度が高い地域の事例とほぼ同じ捕獲効率となりました。

次回以降は、鉱塩による誘引開始時にあらかじめ罠を稼働させない状態で設置しておくなど警戒させない工夫をすることで高い捕獲効率を期待できると考えられます。

赤谷からみなかみ町や他の地域へ

これまでの取り組みについて林野庁が実施する国有林野事業業務研究発表会で発表を行ったところ、林野庁長官賞(最優秀賞)を受賞することができました。

さらに、これまでの実績をもとに、赤谷プロジェクトだけでなく、みなかみ町や他の地域へ、調査方法や捕獲方法の技術移転も始まっています。

皆様のご支援でできた取り組みが評価され、さらに広がり始めています。ご支援どうもありがとうございます。

賞状を手にする松井さんの写真
▲林野庁長官賞(最優秀賞)を受賞

担当者から一言

担当者顔写真

生物多様性保全部 松井宏宇
捕獲を通して改めてシカという生き物に向き合うことをとても考えさせられました。

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