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2018.10.08(2018.10.10 更新)

辺野古の海の緊急調査報告~海草藻場~

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専門度:専門度3

テーマ:海の保全

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 保護室の安部です。

辺野古・大浦湾での緊急調査にご支援・ご協力をくださりありがとうございます。今の様子をご報告します。


8月31日に沖縄県により行われた公有水面埋立承認撤回により、辺野古の埋め立て工事が停止されています。日本自然保護協会ではこれまで立ち入りが禁止されていた臨時制限区域の中の調査を行っています。

 

▲ 9月12日に全てのフロートが撤去された辺野古の海。海中には、アンカーとして沈められた300個近くのコンクリートブロックがそのまま残されている。

 

キャンプ・シュワブ南側に広がる藻場

キャンプ・シュワブ南側には沖縄島周辺で最大の規模を誇る海草藻場が広がっており、日本自然保護協会は2002年から2012年までの間、市民に協力いただいて行う海草藻場の調査「ジャングサウォッチ」(ジャン=ジュゴン、ジャン草=ジュゴンの餌である海草)を行ってきました。ジュゴンやウミガメが利用するほか、スク(アイゴの幼魚)など来る生物多様性豊かな藻場です。

 

▲ キャンプ・シュワブ南側ではすでに護岸工事が進み、護岸で囲われている部分もある。この中にはかつてジャングサウォッチを行ってきた調査地点も含まれている。(沖縄ドローンプロジェクト提供)

 

 

環境アセスメントや国の環境調査などでは海草の種類を識別せずにすべて「海草」というくくりで大まかな調査しかしていません。それでは正確さに欠け、ジュゴンやウミガメがどの海草を食べているかもわからず、保護にもつながらないため、日本自然保護協会のジャングサウォッチでは7種類の海草の種類を識別し、正確な情報を得ています。

今回は工事が停止されているため、6年ぶりに埋め立て区域周辺の12地点で海草の生育状況や種類について緊急調査を行いました。

日本自然保護協会とダイビングチーム・レインボーによって9月8日から12日の日程で、6年ぶりに埋め立て区域周辺の12地点で海草の生育状況や種類を調べました。その結果、前回の2012年と比べ確認できた海草の種類が減り、一部で地形の変化も起きていることがわかりました。

前回の調査(2012年)のときに4種類の海草が確認されていた護岸西側の地点では、ジュゴンが好んで食べるウミヒルモなど3種類が確認できませんでした。そして赤土などによる海水の濁りにも強いボウバアマモが占める割合が大幅に増えました。調査全地点で確認できた海草は、前回よりベニアマモの1種類が少ない6種類でした。囲いこまれた護岸の内側に生息している可能性もあります。その他、護岸による海流の変化で、岩や砂が堆積したり海底がえぐられた状態になるなど地形の変化も見られました。また浅瀬に少ない大型魚の群れも見られ、これは護岸設置による影響と考えられ、すでに生態系に変化が起こっていると思われます。

吉田正人専務理事は「海草の多様性が失われつつある。すぐにブロックを撤去すれば元の環境を戻せる余地がある」と指摘しました。

日本自然保護協会では、辺野古の緊急調査を実施中です。引き続きのご支援お願いします!

辺野古の緊急調査にご支援ください!< 目標金額500万円>

 

<参考記事>

 

▲ 護岸工事の様子が間近に確認できます

 

▲ 砂をかぶった海草(うみくさ)。コンクリートの下にも広がっていたはずです。

 

▲ 美しい白い砂が広がるこの景色が、今消えようとしています。

 

▲ 上からみても、これだけ透明度が抜群で美しい辺野古・大浦湾です。

 

▲ 海中からご支援の御礼申しあげます!

 

▲ ほかのレポートも掲載予定です!引き続きのご支援をお願いいたします!

 

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