2025.07.09(2025.07.09 更新)
わぉ!わぉ!自然観察会「魅力は潮干狩りだけじゃない!干潟の自然探検&ごみ拾い in多摩川河口干潟」を開催しました
ソニーグループ株式会社
対象:一般市民ファミリー子ども
貢献:自然の守り手拡大SDGs愛知ターゲット
日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、生物多様性を守るため、一人でも多くの人に自然を好きになってもらいたいという想いから、ソニーグループ株式会社(以下、ソニーグループ)と協働して「わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクト」を実施しています。
本プロジェクトでは「気づくことが、守ることに、つながる」をテーマに、ちょっとユニークな自然観察会を開催しています。
今回は、東京湾にわずかに残された貴重な自然干潟を舞台に、干潟の生きもの観察とごみ拾いを行いました。気温が高く雨模様のお天気でしたが、干潟の興味深い自然環境とそこに暮らす生きものにたっぷり触れ、楽しく学んだ一日となりました。
潮が引いた時にだけ現れる干潟は、さまざまな生きものが暮らしているとても重要な環境です。しかし今、干潟は日本各地で減少しています。
今回は、そんな干潟の魅力や課題を、日頃から観察しているベテラン自然観察指導員と楽しみながら学び、ごみ拾いをすることで少しだけ生きものが住む環境を良くするお手伝いをしました。
まずは干潟の生きもの観察の仕方をレクチャー
まずは干潟がどんな場所なのか、生きものを観察するうえでの豆知識や危険ポイントをレクチャーいただきました。一見、何もいないように見えるけれど、カニやエビ、貝や鳥などさまざまな生きものが暮らしています。どんなところに何が住んでいるのかな?よく干潟で遊ぶ子も、今日初めての子もみんな興味津々です。説明を聞いたら、さっそく生きもの観察へGO!
いざ、干潟の世界へ!
子どもたちはあっという間に干潟に散らばっていき、思い思いに砂を掘ったり、石を持ち上げたり・・・そこかしこで歓声があがっていました。小さいカニはすばしこく、意外につかまえるのが大変。それでもだんだんとコツをつかんで、たくさんの生きものを一生懸命につかまえたり、じっくり観察したりしている姿が印象的でした。
みんなで一緒に観察タイム。「なぜ?」がたくさん!
いったん集合して、みんなで一緒に観察タイム。この日は、カニやエビ、貝、ハゼのなかま、ミズクラゲなどを観察することができました。自然観察指導員の「カニはエラ呼吸をしているのに、ずっと水中にいると窒息してしまう種類もいる」「クラゲはプランクトンの一員なんだよ」という話には、子どもから大人まで「えー!変なの!」「なんでだろう?」など多くの声があがりました。
また、この日は「二枚貝の水質浄化実験」も実施しました。事前に、少し濁った多摩川の水を入れたケースを2つ用意。片方には多摩川の干潟に暮らす二枚貝を入れて、もう片方には何も入れない状態にし、少し時間をおくと・・・あらびっくり、二枚貝をいれたケースの水が、ほぼ透明に!二枚貝をはじめとした干潟の生きものは、川の水をきれいにしてくれる存在であることを実感してもらいました。
干潟への感謝をこめて、ごみ拾い
今日はあまりごみがないな、と誰もが思っていたのですが、短時間にも関わらず、燃えるごみ、ビン・カン、ペットボトル、金属や危険物など、様々な種類のごみが集まりました。
最後に「どこからこのごみは来るのか?」「干潟にごみが集まる理由」や「私たちにできること」などを紹介し、解散となりました。
干潟は浄化機能を持ち生物多様性の高い重要な場所ですが、今では多くの場所が失われてしまいました。
観察やごみ拾いをとおして、干潟の面白さや大切さを少しでも学んでいただける機会になったのではないかと思います。
参加者の感想 ※原文ママ掲載
(子どもたちより)
- 学校の絵日記の宿題で今回のことを書きました。カニに色々な種類があって、前に歩くカニもいることが面白かったです。
- 干潟の環境で生き物の様子を見ることができて楽しかった!
- 大きなカニをたくさん捕まえられて楽しかった。
- 家の近くでたくさん生き物が見つかって楽しかった。
- カニに触れるようになってよかった。
(保護者の方より)
- 全国を見ても干潟が少なくなっていること、そしてその干潟を守らなくてはいけないことを学びました。
- ゴミの分別やポイ捨てなど改めて気をつけようと思いました。
- そのほかにも干潟だけでなく、自然観察・自然保護の取り組みが行われていることを知り、参加してみたいと思いました。
- 今回、干潟の場所がこんなところにあるのだなと初めて知りました!子供達と環境を大事にしていきたいね、と話していたので貴重な干潟の環境をこれからも守れるようにできること(ゴミを減らす、見つけたらどうするか、など)をしようと話しました。
- 今後もボランティアなどに参加してSGDsに関心を持てるよう子供たちに伝えていきたいです。
- 小さな生き物を見つけた経験から、日常でも小さな変化に意識がいくようになったと思います。
ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクトでは、今後も「気づくことが、守ることに、つながる」をテーマに、ちょっとユニークで楽しい自然観察会を開催していきます。引き続きご注目ください。
開催概要
わぉ!わぉ!自然観察会「魅力は潮干狩りだけじゃない!干潟の自然探検&ごみ拾い in多摩川河口干潟」
※「わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクト」は、ソニーグループと日本自然保護協会の協働プロジェクトです。
公益財団法人日本自然保護協会 自然のちから推進部
担当:櫻井、植木
03-3553-4101
wow@nacsj.or.jp