2025.04.23(2025.04.24 更新)
わぉ!わぉ!自然観察会「冬こそ、わくわくバードウォッチング!」を開催しました
ソニーグループ株式会社
対象:一般市民ファミリー子ども
貢献:愛知ターゲット自然の守り手拡大SDGs
日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、生物多様性を守るため、一人でも多くの人に自然を好きになってもらいたいという想いから、ソニーグループ株式会社(以下、ソニーグループ)と協働して「わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクト」を実施しています。
本プロジェクトでは「気づくことが、守ることに、つながる」をテーマに、ちょっとユニークな自然観察会を開催しています。
今回は、冬だからこそ楽しめる観察会のひとつ「バードウォッチング」を小学生の親子を対象に開催。今回の舞台である葛西臨海公園は、多様な環境にさまざまな野鳥が暮らしており、当日は26種類の野鳥を観察することができました。はじめて双眼鏡を使った方から経験者まで、わぉ!な野鳥の姿に大盛り上がりの1日となりました。
寒さで家にこもりがちな冬ですが、木々の葉が落ちて野鳥が見えやすくなり、水辺には冬鳥が増えるこの季節は、誰もがバードウォッチングを楽しむことができます。今回の舞台である葛西臨海公園には、海や干潟、池や雑木林などさまざまな環境があり、なんと年間約100種類以上の野鳥が飛来しています。講師の中村さんより、見つけ方のコツや双眼鏡の使い方などをレクチャーいただき、公園内を歩きながら野鳥の色や姿、行動をじっくり観察しました。
講師紹介
中村忠昌さん
(ネイチャーガイド/技術士/東邦大学非常勤講師/国指定鳥獣保護区管理員(葛西沖三枚洲担当))
子どもの頃から野鳥観察会に参加していたことから、鳥の世界にハマる。葛西臨海公園鳥類園スタッフなどを経て、現在はフリーで活動。東京湾奥の生物の観察・撮影・調査・普及啓発がライフワーク。
葛西臨海公園・海浜公園の生きものたちを個人ブログ『東京いきもの雑記帳』https://tokyowildlife2020.exblog.jp/ で紹介している。
まずは双眼鏡の使い方レクチャー
まずは高台から広範囲を見渡しながら、双眼鏡の使い方を学びます。はじめは動かない目標を見つけて練習し、慣れてきたら、飛行機やカワウの大群など動く目標をとらえる練習です。練習をしていたら、海面上に黒いモヤモヤを発見。今度はより遠くが見える望遠鏡をのぞいてみると、スズガモの大群が! 意識をして見てみると、たくさんの野鳥がいることに気が付きます。
▲双眼鏡は無料で貸し出し
▲この点々がすべて、鳥!スズガモの大群
いざ、公園内の散策へ出発!
双眼鏡に慣れたところで、公園を歩きながら野鳥の観察スタート!まずは、公園内の木々にとまるシジュウカラやメジロ、ヒヨドリなどの身近な野鳥をじっくり観察しました。中村さんのレクチャーのもと、双眼鏡や望遠鏡を使うことで、肉眼ではなかなか見ることのできない色や動きを観察することができました。海辺にでるとスズガモやカンムリカイツブリ、池ではハシビロガモやマガモ、さらに林の中ではツグミやアオジを発見!
▲双眼鏡と望遠鏡をうまく使い分けて観察します
▲ヒヨドリのくちばしの根本が黄色いのは、ツバキの蜜を吸って花粉がついたから
▲双眼鏡の裏技、逆からみると虫眼鏡に変身!オオイヌノフグリやホトケノザなど春の草花も観察
羽根を見比べてみよう
鳥に関する映像や展示をしている鳥類園「ウォッチングセンター」では、事前に用意したさまざまな種類の羽根を観察しました。羽根の色や大きさの違いを見比べ、仕組みについて学びます。普段なかなか触れることができない羽根に、興味津々の子どもたちでした。
▲中村さんが調査時に発見したヤマドリの羽根。長い!
カワセミの下くちばしは、何色?
最後に池の観察ポイントへ行くと、ちょうどいい所にカワセミがとまっているのを発見!体に対して長いくちばし、美しい青とオレンジの羽根の色に大興奮!メスの特徴である下くちばしの赤色も、望遠鏡をとおしてバッチリ観察することができました。
▲バードウォッチングの素晴らしいラストを飾ってくれました
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今回は、合計26種類の野鳥を観察することができました。観察できた種数としては決して多くはありませんでしたが、「楽しかった」「双眼鏡や望遠鏡で観察できた」経験を活かして、今後の生活でも野鳥や自然に目を向けていただけたら嬉しいです。
参加者の感想
(お子様より)※原文ママ
- 鳥のことを楽しく知ることができたけれど、それ以外にも色々知れたから良かった です。また参加したいのでその時は宜しくお願いします。
- 僕の知らない鳥がたくさんいたし、鳥の勉強にもなった。またやって欲しい。
- 初めてバードウォッチングをしてめっちゃ楽しくてまたやりたいなとおもいました。カルガモがみられてうれしかったです。
- 鳥の種類をたくさん知れてとても楽しかったです。双眼鏡がほしくなりました。
(保護者の方より)※原文ママ
- 家に帰って来てからも今日見た鳥(チェックした鳥)を図鑑で調べながら、父親に楽しそうに話していました。より鳥について興味が増したようです。とても良い経験になりました。また参加したいです。
- 第一声、来て良かったね、楽しかったねと言っていました。鳥好きは周りにいないので、好きな方々と話ができたのが有意義な時間になったと思います。
- 初めてのバードウォッチングでしたが、とても楽しくて、終わってすぐに野鳥図鑑を買いました。 双眼鏡もほしくなって、どれを買おうか悩み中です。普段の道や、出かけた時にも、鳥を探すよう になり、外に出る楽しみになりました。 帰ってから、見た鳥の絵を図鑑をみながら描いたのですが、 色鉛筆できれいな色をだす方法も研究しています。
ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!
わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクトでは、今後も「気づくことが、守ることに、つながる」をテーマに、ちょっとユニークで楽しい自然観察会を開催していきます。引き続きご注目ください。
公益財団法人日本自然保護協会 自然のちから推進部
担当:櫻井、植木
03-3553-4101
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