日本自然保護協会は、生物多様性を守る自然保護NGOです。

  • 文字サイズ

企業連携

Home 企業連携 記事一覧 わぉ!わぉ!自然観察会「海~砂浜~川をまるごと探検!稲村ヶ崎ネイチャーウォーク」を開催しました

2023.11.01(2023.11.08 更新)

わぉ!わぉ!自然観察会「海~砂浜~川をまるごと探検!稲村ヶ崎ネイチャーウォーク」を開催しました

ソニーグループ株式会社

対象:一般市民ファミリー子ども

貢献:愛知ターゲット砂浜ムーブメント自然の守り手拡大SDGs

集合写真

日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、生物多様性を守るために一人でも多くの人に自然を好きになってもらいたいという想いから、ソニーグループ株式会社(以下、ソニーグループ)と協働して「わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクト」を実施しています。

本プロジェクトでは「気づくことが、守ることに、つながる」をテーマに、ちょっとユニークな自然観察会を開催しています。

今回は「海岸の自然環境」をテーマに、NACS-Jが主催する「全国砂浜ムーブメント」と連動させた自然観察会を開催。当日は、砂浜の自然と文化の紹介や生きもの探し、水中ドローンでの水中探検など、「海岸の自然環境」をまるごと体験できるプログラムを実施しました。

稲村ケ崎の砂浜を歩いてみよう

はじめに、自然観察指導員の久保廣晃さんから稲村ケ崎の砂浜の歴史を紹介いただき、崖に広がる海浜植物の観察を行いました。

指導員さんの画像

参加者が観察する様子の画像

▲まずは崖の上から海や砂浜を眺めて、海浜植物を観察からスタート

海岸の岩場に生育する多肉植物・タイトゴメや、葉はハート型で光沢と厚みがあるハマヒルガオは潮風に強い、海の近くならではの海浜植物。色んな植物に手を伸ばし、その触り心地も体験しながら観察しました。

海浜植物を触る参加者の画像

解説するスタッフの画像

▲海浜植物を触りながら観察

今度は砂浜に降りて砂にも注目。稲村ケ崎の砂浜は・・・真っ黒!砂鉄が多く含まれています。磁石にくっつく実験や、日本各地の砂浜との砂比べ。砂浜によって砂の種類がまるで異なることを学びました。

砂鉄の画像

砂の標本の画像

▲砂を白い紙の上に広げて黒さを実感

実は稲村ケ崎の砂浜は、年を追うごとに小さくなっています。鎌倉で育った久保さんは「子どものころはもっと奥行きがある砂浜で、海の家も建っていた」とのこと。短い期間で環境が激変してしまっていることを実感できるお話でした。

海岸の上に立つ建物の画像

▲当日の稲村ケ崎。今は海の家を建てるスペースもありません

稲村ケ崎の海にそそぐ川で生きもの探しをしよう

「海と川は繋がっている」。当たり前のようで、実際にはあまり実感が湧かない方が多いかもしれません。

この繋がりを実感してもらうため、稲村ケ崎の海にそそぐ音無川の河口付近で、生きもの探しを行いました。みつけたハゼの仲間などの魚を水槽に入れて観察したあとは、河口から上流側に探索開始!
 

水槽の画像

水槽を眺める参加者の画像

▲ミニ水族館に大興奮!

草むらの中や岩陰をのぞき込んでみると、、、そこにはたくさんのカニが!「こんな身近な川にカニがいるなんて」と歓声が上がりました。

今回観察できたのは、アカテガニ、ベンケイガニ、クロベンケイガニ。これらの陸生のカニは、普段は森林の中や川辺の岩場、海岸などに住んでいますが、産卵期になると海の中で産卵をします。そんな森、川、海の自然環境が必要な生きもの観察を通して、繋がりを実感することができました。
 

川辺でカニを探す参加者の画像

カニの画像

▲川辺の岩場を探してみると、岩の陰にたくさんのカニを発見!

水中ドローンで川の中をのぞいてみよう

生きもの観察と並行して、水中ドローンの操縦体験会も行いました。当初は海の中を観察する予定でしたが、台風6号の影響で波があったため断念。予定を変更し、川の中の観察と水中ドローン操縦体験に変更しました。

ゲーム機と似ているコントローラーを使って上手に操縦!雨の影響で水が少し濁っていたものの、水中ドローンのカメラを通して魚も見ることができました。「こんなところに生きものがいそうだな」「水面にごみがたくさん浮いてるね、こんな風に魚には見えるのか」など、普段なかなかみることのできない水中の世界を、魚の目線になって探検しました。
 

操作説明をするスタッフの画像

水中ドローンの映像を見る参加者の画像

▲操縦説明をする様子と、水中の動画をみんなで観察する様子

夏休みの自由研究に使える!「砂浜ノート」や観察記録シートをプレゼント

おわりに、自然観察会の後の振り返りや、夏休みの自由研究に活用いただけるような資料をプレゼント。自然観察会終了後、「砂浜ノート」をみてビーチコーミングをするなど、まだまだ海岸を楽しんでいる親子もいらっしゃいました。

砂浜ノートの画像

参加者が集めた貝殻の画像

▲「全国砂浜ムーブメント」の一環でNACS-Jが制作・配布している「砂浜ノート」と、参加者があつめた貝がらなど

参加者の感想

  • 海や自然を守るために自分達が出来ることをより現実的に考える機会になりました。頂いたワークショップの資料を姉弟で見て振り返りをして、子ども達なりの出来ることを考えておりました。
  • 海岸の砂のことに興味を持ったので、自宅近くの海岸でも砂がどんなもので出来ているのか調べてみようと思った。あと他の海に遊びに行った時もビーチコーミングをしてそういうのを見てみようと思う。
  • 娘は自分の楽しい観察に夢中になっていたようでした。少しずつ自然の中にいる時間を増やしたいなと思っています。
  • 東京の近くでも綺麗な海があるという事に気付けた。
  • もともと生き物に興味があり好きでしたが、怖くて触れなかった息子が、おろおろしながらも生き物に触れてみようという意欲が湧きました。
  • 海や川の色々な事を知られて、少し成長した様に感じます。
  • カニに触れられたことがとても良かったので、また川遊びでカニをみたいと言っていました。親としては初めはドローン操縦体験に興味がありましたが、川での実体験の方が娘にはとても興味深かったようなのでそれはそれで良かったと思っています。

稲村ケ崎の海、砂浜、川の「わぉ!」な自然体験を通し、海岸の自然環境について楽しく学んでいただくことができました。

わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクトでは、今後も「気づくことが、守ることに、つながる」をテーマに、ちょっとユニークで楽しい自然観察会を開催していきます。引き続きご注目ください。

開催概要

わぉ!わぉ!自然観察会「海~砂浜~川をまるごと探検!稲村ヶ崎ネイチャーウォーク 」

開催日
2023年8月6日(日)
会 場
神奈川県鎌倉市稲村ケ崎(鎌倉海浜公園稲村ケ崎地区周辺)
対 象
小学生4~6年生とその保護者
主 催
わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクト(ソニーグループ、日本自然保護協会)

わぉ!わぉ!生物多様性プロジェクト」は、ソニーグループと日本自然保護協会の協働プロジェクトです。

全国砂浜ムーブメント」開催中!多くの方からのご参加をお待ちしております。

日本自然保護協会の活動は皆様からの会費やご寄付で支えられています。日本自然保護協会の活動にご支援をよろしくお願いいたします。
支援の方法はこちらから

公益財団法人日本自然保護協会 自然のちから推進部
担当:櫻井、志村、原田、三好、岩橋
03-3553-4101  wow@nacsj.or.jp

あなたの支援が必要です!

×

NACS-J(ナックスジェイ・日本自然保護協会)は、寄付に基づく支援により活動している団体です。

継続寄付

寄付をする
(今回のみ支援)

月々1000円のご支援で、自然保護に関する普及啓発を広げることができます。

寄付する