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2021.09.08(2022.02.01 更新)

千葉県匝瑳市立八日市場第二中学校で砂浜ムーブメント。中学校3年生を対象に砂浜の自然環境をテーマにした授業とWSを実施しました

株式会社バイオーム、株式会社ピリカ、こくみん共済coop、株式会社サニクリーン、OXOなど

対象:一般市民ファミリー子ども学生

貢献:自然を活かした地域づくり自然の守り手拡大日本の絶滅危惧種を守るSDGs愛知ターゲット

海ごみはどこからやってくる?資料を見る生徒の写真

▲海ごみはどこからやってくる?授業風景

日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、自然海岸の減少や海ごみの問題など、海や砂浜が直面している課題の解決を目指して「全国砂浜ムーブメント2021」(以下、砂浜ムーブメント)を実施しています。

去る7月12日(月)、砂浜ムーブメントの一環として、千葉県匝瑳市立八日市場第二中学校の中学3年生を対象にNACS-Jのスタッフが砂浜の自然環境をテーマにした授業とワークショップを実施しました。当日は全4クラス、約120名の生徒と一緒に危機的な状況にある海と砂浜の自然環境について理解を深めました。


当日の授業とワークショップは、NACS-Jの志村智子と岩橋大悟がそれぞれ2クラスずつを担当。1クラス2コマ90分の授業時間を目いっぱいに使って、NACS-Jが制作した特製の砂浜ノートを活用した授業や、砂の中のマイクロプラスチックを探すワークショップなどを通して、海や砂浜の魅力や課題への理解を深めてもらいました。

匝瑳(そうさ)市は、九十九里浜にほど近い場所にあります。日本でも有数の広大な砂浜である九十九里浜の砂はどこからやってきたのか、その成り立ちや近年になってこの砂浜が痩せてきている状況なども紹介しながら、砂浜はそれぞれ個性があり九十九里浜はここにしかない地域の貴重な財産であることを知ってもらうことも授業の大きな目標にしました。

教室で講義する岩橋さんの写真

授業では、SDGsにも紐づけて海や砂浜の問題へアプローチ。海や砂浜をはじめ、自然環境が私たちの暮らす社会や経済の土台となっていることを示すSDGsのウェディングケーキモデルの図表なども紹介。そして、今、その土台となっている自然環境が危機的な状況に陥っていること、なかでも海や砂浜の自然環境を守る活動は陸域の自然環境を守る活動と比べるととても遅れていることを知ってもらいました。

教室で講義する志村さんの写真

海や砂浜が直面している課題の解決を目指し、NACS-Jが取り組んでいる砂浜ムーブメントの3つのアクションも紹介。1人1人の小さな取組みがとても大切なことを伝えました。

砂浜を守る3つのアクション

  • 砂浜ノートを子どもたちに届けよう!(目標は5万人)
  • 砂浜のいきものをしらべよう!(目標は5000データ)
  • 砂浜や街中でごみを拾おう!(目標は200万個)

メモを取る生徒の写真

私たちのくらしが多くのプラスチックに囲まれていること、しかし、その使用後の処理方法には多くの課題があり、持続可能な資源ではないことに気づいてもらい、ペットボトルからマイボトルにしたり、買い物に行くときはマイバックを持っていくなど、今日から自分でもできる取り組みについてもみんなで考えました。

ワークショップに取り組む生徒の写真

マイクロプラスチック探しワークショップでは、実際に千葉県の九十九里浜の砂を使いました。一般的に5mm以下になってしまったプラスチックをマイクロプラスチックと呼びます。海や砂浜のマイクロプラスチックの問題は非常に大きな問題になっています。ワークショップでは、砂のなかに混ざってしまっているマイクロプラスチックの多さを実感してもらいました。

砂を見ながら話し合う生徒の写真

教室の外には、全国各地の砂浜の砂と顕微鏡を用意。砂は砂でも場所によって粒の大きさや色が違うことなどを実感してもらいました。みんな興味津々でした。

生徒の感想<一部抜粋、原文ママ>

  • 今回の学習を通して、海や砂浜が直面している問題について深く知ることが出来ました。実際に海の砂浜からマイクロプラスチックごみを探してみると、木の枝などの天然物よりも人工物の方が多く、とても驚きました。プラスチックは便利なものだけど、間違った捨て方をすると、海の生物や環境に大きく悪影響を与えるものだということを強く実感しました。
  • 人間かゴミを捨てたら魚だけが困るのだと思っていたが、まわりまわって、魚を食べる人間にも害を及ぼすのだとわかり、驚いた。1人の人が大きな活動をするよりも、世界中の人、1人1人が少しのことを気にかければ、海や砂浜だけでなくSDGs全体が前に進むのだろうと思った。
  • 授業を通して、海や砂浜のすばらしさや生物について知り、とても興味を持ち、実際に行ってみたいと思った。
  • 砂浜の砂をよく見ると、場所によって、目であまり見えない細かい所を見ると形・色・大きさがそれぞれ違っていて面白いなと思いました。
  • きれいな砂浜が見られなくなったり、自分の好きな動物たちが死んで行ったらとてもつらいので、自分もごみ拾いアプリから自然保護をしていきたいと考えられるようになりました。砂浜ノートを大事にして家族にも伝えてみんなが積極的に自然保護をできるような未来があったら良いなと思いました。

匝瑳市立八日市場第二中学校の皆さん、ありがとうございました!

砂浜ムーブメントの「砂浜ノート」のお届けや出前授業は、昨年度のクラウドファンディングでご支援くださった個人の皆さまや協賛企業の皆さまからのご支援で実施することができました。皆さまのご支援に感謝申し上げます。今後もNACS-Jの砂浜ムーブメントの取組みにご注目いただくとともに、多くの皆さまの参加をお待ちしています。

 

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