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2023.01.12(2023.01.12 更新)

生物多様性のホットスポット鹿児島・大隅半島で計画中の風発事業に事業中止を求め意見書を提出

  • 日本自然保護協会(NACS-J)は、鹿児島県の大隅半島で計画されている(仮称)六郎館岳風力発電事業について、計画段階配慮書段階で事業計画を中止すべきと、事業者のジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社に意見書を提出
  • 本事業の実施は、生態系のコリドーである「大隅半島緑の回廊」の連続性の喪失、生物多様性が高いホットスポットである照葉樹林への影響、クマタカやサシバなど希少猛禽類などの生息への影響など自然環境面、土砂災害リスクを高めるなど防災面で重大な懸念がある。

公益財団法人日本自然保護協会(理事長 亀山 章、以下NACS-J)は、自然環境に配慮した立地での再生可能エネルギーの推進を提唱しています。

NACS-Jは、森林の生物多様性の保全を目的として、森林生態系保護地域などの保護林をつなぐ「緑の回廊」制度を働きかけ実現してきた立場から、鹿児島県大隅半島で計画されている(仮称)六郎館岳風力発電事業について、計画段階配慮書段階で中止すべきとジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社に意見書を提出しました。

提出した意見書全文はこちら(NACS-J資料室へ移動します。)

意見書のポイント

ジャパン・リニューアブル・エナジー株式会社により計画されている(仮称)六郎館岳風力発電事業は、自然環境面および防災面で下記のような重大な問題があり、事業計画を計画段階配慮書段階で中止すべきである。

1.
事業実施想定区域は、「大隅半島緑の回廊」を横断するエリアに計画されている。現在、東北地方では緑の回廊で風力発電事業の計画中であるが、九州地方では初の計画である。
緑の回廊は、保護林をつなぎ、森林の連続性を生み出すことにより、生物多様性の保全機能を高める役割を果たしているが、本事業の実施は緑の回廊の分断を引き起こし、緑の回廊の機能全体を喪失させる。
2.
風車の設置が想定される尾根上には照葉樹の自然林が分布する。大隅半島の照葉樹林は生物多様性が高く、照葉樹林のホットスポットと言える地域である。加えて、事業想定区域の大半が水源かん養保安林に指定されているだけでなく、一部は土砂流出防備保安林に指定されている。風車建設のためにこのような保安林を解除し、伐採、土地改変を行うことは、自然環境保全および防災上で大きな問題がある。
3.
国内希少野生動植物種に指定されているクマタカ、渡り鳥のサシバなどの鳥類が、風車によるバードストライクの危険に晒される恐れがある。

本リリースに関するお問合せ

日本自然保護協会 保護・教育部 若松伸彦
Tel: 03-3553-4101(平日10:30 ~ 15:00)
Email: wakamatsu@nacsj.or.jp
〒104-0033 東京都中央区新川1-16-10 ミトヨビル2F

ご参考

公益財団法人 日本自然保護協会について

自然保護と生物多様性保全を目的に、1951年に創立された日本で最も歴史のある自然保護団体のひとつ。ダム計画が進められていた尾瀬の自然保護を皮切りに、屋久島や小笠原、白神山地などでも活動を続けて世界自然遺産登録への礎を築き、今でも日本全国で壊れそうな自然を守るための様々な活動を続けています。「自然のちからで、明日をひらく。」という活動メッセージを掲げ、人と自然がともに生き、赤ちゃんから高齢者までが美しく豊かな自然に囲まれ、笑顔で生活できる社会を目指して活動しているNGOです。山から海まで、日本全国で自然を調べ、守り、活かす活動を続けています。
http://www.nacsj.or.jp/

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