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2022.08.03(2022.08.03 更新)

「浅間山におけるイヌワシ保護増殖事業実施計画」の策定に協力

浅間山イヌワシ復活プロジェクト

  • 「種の保存法」のイヌワシ保護増殖事業計画に基づく、日本初の実施計画
  • 環境省信越自然環境事務所と林野庁中部森林管理局東信森林管理署が策定し、長野イヌワシ研究会と、日本自然保護協会が策定に協力
  • 国有林の森林計画に基づく森林施業によってイヌワシの採餌環境を改善することが計画の柱

公益財団法人日本自然保護協会(会員・サポーター約2万4千人、理事長:亀山 章)は、絶滅の危機にある大型猛禽類「イヌワシ」の保護活動に取り組んできました。今回、「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(種の保存法)」の「イヌワシ保護増殖事業計画」に基づく「浅間山におけるイヌワシ保護増殖事業実施計画」が、環境省信越自然環境事務所と林野庁中部森林管理局東信森林管理署によって策定され、長野イヌワシ研究会と日本自然保護協会がこの策定に協力しました。この計画は、イヌワシ保護増殖事業計画に基づく、生息域内における日本初の実施計画です。

イヌワシは、環境省レッドリストにおいて絶滅危惧ⅠB類に選定されている絶滅危惧種です。近年、全国的に個体数の減少及び繁殖成功率の低下が確認されており、その要因の一つが、採餌環境の減少です。針葉樹人工林が増えたことや、薪炭林などで森林を利用しなくなったため、イヌワシが狩りをする場所が減少しています。

浅間山周辺では、かつて2つがいのイヌワシが生息していましたが、現在は雄1羽のみが生息する危機的な状況が続いています。本実施計画は、主伐や間伐などの森林施業を適切かつ積極的に進めることで、イヌワシの採餌環境の改善を進めていくことを柱としています。

今回の実施計画は、日本自然保護協会が、群馬県みなかみ町の赤谷プロジェクトや、宮城県南三陸地域で進めてきた、多様な主体の連携によるイヌワシの生息地保全の取組を、種の保存法のイヌワシ保護増殖事業に展開したものです。今後も、生息環境が悪化している各地のイヌワシ生息地において、環境省と林野庁、地域の方々と連携し、森林の適切な管理によってイヌワシの採餌環境を改善する取組を広めることに尽力していきます。

ご支援のお願い

実施計画の概要版は、環境省信越自然環境事務所のホームページでご覧いただけます。

ご参考

公益財団法人 日本自然保護協会について

自然保護と生物多様性保全を目的に、1951年に創立された日本で最も歴史のある自然保護団体のひとつ。会員・サポーター2万4千人。ダム計画が進められていた尾瀬の自然保護を皮切りに、屋久島や小笠原、白神山地などでも活動を続けて世界自然遺産登録への礎を築き、今でも日本全国で壊れそうな自然を守るための様々な活動を続けています。「自然のちからで、明日をひらく。」という活動メッセージを掲げ、人と自然がともに生き、赤ちゃんから高齢者までが美しく豊かな自然に囲まれ、笑顔で生活できる社会を目指して活動しているNGOです。山から海まで、日本全国で自然を調べ、守り、活かす活動を続けています。
http://www.nacsj.or.jp/

本リリースに関するお問合せ

日本自然保護協会 生物多様性保全部 出島
Tel: 03-3553-4101(受付時間:10時30分~15時)
Email: akaya@nacsj.or.jp
〒104-0033東京都中央区新川 1-16-10 ミトヨビル2F

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