2021.07.14(2023.09.22 更新)
自然公園における地熱開発促進への転換は、環境行政の後退と指摘する意見書を提出
写真:地熱発電所の例(松川地熱発電所・十和田八幡平国立公園)
・国立・国定公園における地熱の開発促進は、生物多様性保全の確保を国の責務とした自然公園法の観点からも、G7等の国際公約の観点からも、環境行政の後退と指摘。
・国立公園をはじめ、自然の保全管理を通じた気候変動緩和・適応機能の向上こそが環境省の重要な役割と提案。
プレスリリース「自然公園における地熱開発促進への転換は、環境行政の後退と指摘する意見書を提出」(680KB)
公益財団法人日本自然保護協会(会員約2万4千人、理事長 亀山 章、以下NACS-J)は、「環境省による地熱促進加速化プラン」のもと、自然公園における地熱開発の通知を見直すことに対して、自然保護と生物多様性保全の観点から以下のように意見書をまとめ、環境大臣、経済産業大臣、行政改革担当大臣に提出しました。
主な内容
意見書「次期エネルギー基本計画の策定にあたり自然公園における地熱発電の推進に関わる対応について」(624KB)
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小泉大臣自らが表明した「環境省による地熱促進加速化プラン」のもと、自然公園法と温泉法の許可についての通知を見直す検討会が設置される。
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自然公園における地熱開発は、立地による環境破壊、発電施設の景観阻害や噴気・排水の影響、温泉源への影響、地域における合意形成、地熱資源の管理など課題が多い。
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国立・国定公園において堅持してきた「原則開発を認めない」という立場を変更し、開発できることが「原則」となることをNACS-Jは強く懸念し、そのような通知の見直しは環境行政の後退と考える。
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国際的動向からも、保護地域として完全性を担保し、適正な森林管理や自然の回復を通じた炭素貯留機能の向上など新たな取り組みを促進して、保全・管理の質を向上させることこそが環境省の重要な役割である。
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本リリースに関するお問合せ
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