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2018.12.08(2018.12.25 更新)

南三陸地域で⽇本初となる官⺠が連携したイヌワシの保全と林業振興を両⽴する森林計画を策定

 

2018年 12 ⽉ 7 ⽇

株式会社佐久
南三陸ワシタカ研究会
南三陸ネイチャーセンター友の会
南三陸町
林野庁東北森林管理局
公益財団法⼈⽇本⾃然保護協会

 

南三陸地域で⽇本初となる官⺠が連携したイヌワシの保全と林業振興を両⽴する森林計画を策定

イヌワシは、⽇本で絶滅が危惧されている⼤型猛禽類であり、⽇本における個体数は 500⽻程度と考えられています。南三陸地域は古くからイヌワシの⽣息地として知られており、⽴花繁信⽒や⽥中完⼀⽒ら地元研究者、さらには南三陸ワシタカ研究会によって 60年以上の⻑期にわたるモニタリング調査が⾏われてきました。⽯巻市(旧北上町)の翁倉⼭域は「イヌワシ繁殖地」として国の天然記念物に指定されており、合併前の旧北上町、旧津⼭町(現登⽶市)、さらには合併後の南三陸町の“町の⿃”はいずれもイヌワシであり、イヌワシは南三陸地域の⼈々にとって古くから親しまれてきた⿃です。しかし、南三陸地域で⽣息が確認されていた4つがいのうち、3つがいが 2012年まで消滅してしまい、その⽣息状況は危機的な状況にあります。

そこで、私たちは、2015年より「南三陸地域イヌワシ⽣息環境再⽣プロジェクト」を発⾜させ、イヌワシの⽣息環境の再⽣と地域の林業振興を両⽴し、南三陸地域をイヌワシの⽣息地として次世代に引き継ぐことを⽬指してきました。

今回、イヌワシの⽣息場所である森林を管理する、林野庁東北森林管理局と株式会社佐久が連携して、イヌワシの⽣息環境の再⽣を⽬指す今後5年間の森林計画を策定することとしました。国有林と⺠有林が連携したこのような取組は⽇本初のことです。
また、地元⾃治体である南三陸町も、イヌワシの⽣息場所やその周辺の町有林において同様の森林計画を策定すべく調整中です。
イヌワシの⾏動範囲は⼀つがい当たりおよそ6,000haにも及ぶため、これら広範囲の森林に関わる多様な主体が連携してイヌワシの保全と林業振興の両⽴に取り組むことが重要です。

⽇本各地のイヌワシの⽣息地において、本取組を先進的事例として参考とされ、森林に関わる多様な主体が連携してイヌワシの保全と林業振興の両⽴を⽬指す取組を進めることができれば、イヌワシを絶滅の危機から救うことができるものと期待します。
なお、南三陸地域において、さらにこのプロジェクトを普及していくため、12⽉8⽇午前 10時から、南三陸町役場において、地元住⺠等を対象とした説明会を開催します。

  1. 株式会社佐久は、かつてイヌワシが⽣息していた地域の約120haにおいて、イヌワシの保全と林業経営を両⽴した森林計画を2018年12⽉に策定した(12⽉宮城県認定予定)。
  2. 林野庁東北森林管理局は、イヌワシが⽣息していた地域の約3,000haにおいて、イヌワシの保全と適正な森林管理を両⽴した森林計画を2019年3⽉に策定予定。
  3. 南三陸町は、イヌワシが⽣息していた地域とその周辺の町有林において、イヌワシの保全と林業経営を両⽴した森林計画を策定すべく調整中。

プレスリリース:南三陸地域で⽇本初となる官⺠が連携したイヌワシの保全と林業振興を両⽴する森林計画を策定(224KB)

▲ 12月8日の説明会の様子(写真右:出島誠一)

 

▲ 本プロジェクトのコアメンバー。

 

<お問い合わせ>

林野庁東北森林管理局 計画課 添⾕ 稔(TEL: 018-836-2200)

公益財団法⼈⽇本⾃然保護協会 ⾃然保護部 出島誠⼀(TEL:03-3553-4107)