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2023.12.11(2023.12.12 更新)

【連載】遺贈寄付を知ろう「第18回:相続税の申告期限ギリギリの駆け込み寄付も!相続財産を寄付して賢く節税」

読み物

専門度:専門度1

遺贈寄付を知ろう〜あなたの想いと自然を未来につなげるために

フィールド:活動支援寄付

NACS-Jではここ数年、遺贈寄付に関するご相談が寄せられることが多くなってきました。まだ元気なうちに人生のエンディングの準備を進め、遺産の活かし方をご自身で決める方が増えているようです。

遺贈寄付とは、人生の最後に財産が残った時に、その一部を公益団体などへ寄付をすること。自分の想いを未来に託し、自身亡き後に財産を社会に有効に活かす方法の一つとして、注目が高まっています。ご相談の事例から、お悩みや不安の解決につながるヒントをご紹介します。


【連載】遺贈寄付を知ろう ~ あなたの想いと自然を未来につなげるために

第18回:相続税の申告期限ギリギリの駆け込み寄付も!相続財産を寄付して賢く節税。

日本自然保護協会では最近、次のような相続した財産からのご寄付のお問い合わせも増えています。

・「相続財産から寄付をしたいのですが、今日これから振り込んで、今週中に寄付金領収書を発行してもらえないでしょうか。今月末が相続税の申告期限で、わかってはいたけれどなかなか手続きができず、気がついたら期限まで残り1か月を切ってしまいました。急ぎの対応をお願いできる寄付先を探しています。」

・「外国籍だった兄が昨年末に亡くなりました。海外に住まいがあったため、家や銀行口座の処分に時間がかかりましたが、ようやく財産の引継ぎが済みました。私は自然地理学の研究者で自然保護への想いが強いので、相続税の申告期限まであと2週間しかありませんが、私の意思で寄付したいと思いました。」

・「10年ほど前、あるイベントで配られていたチラシを見て日本自然保護協会のことを知りました。それから何度か、絶滅危惧種の保護プロジェクトなどへ少額の募金寄付をしたことがありましたが、母の死去を受けて相続財産からの寄付を決めました。」

・「独り身だった一番上の姉が今年の初めに亡くなりました。姉は自筆証書遺言を残していましたが、残念ながら形式の不備が指摘されて遺言書が無効になってしまいました。でも、遺族のみんなで話し合い、姉の想いを汲んで、日本自然保護協会ほか複数の公益団体へ寄付を贈ろうと思います。」

相続財産からの寄付とは、ご遺族が相続した財産の中から公益団体などに寄付することを言います。手紙やエンディングノート、言葉などで故人が残した遺志に沿って寄付を行うほか、相続したご遺族自身の想いから寄付する場合もあります。

相続財産から寄付するメリット

NPO法人セイエンが国税庁に開示請求して得たデータによると、2014年に56億円だった相続財産からの寄付が2020年には356億円と、ここ5~6年で件数・金額とも6倍以上に増加しています。その理由のひとつに、税務上のメリットが挙げられるでしょう。

こうしたニーズの高まりを受けて、遺贈寄附推進機構株式会社と社会貢献プラットフォーム「gooddo」を運営するグッドゥ株式会社では、税金面のメリットが受けられる寄付先選びや手続きを専門家が無料でサポートしてくれるサービスを今年からスタートさせました。

gooddo 専門家による無料サポートサービス(外部サイト)

一定の財産を有する被相続人が死亡すると、相続人は、被相続人が死亡したことを知った日の翌日から10か月以内に相続税を申告する義務が生じます。そうしたとき、国や地方自治体、特定の公益法人や認定NPO法人などへ相続財産の一部またはすべてを寄付すると、寄付した金額分の相続税が非課税になります。もちろん、相続税の基礎控除以下の方や、相続税の申告期限が過ぎた方でも、相続財産の寄付をすることができます。

また、相続税だけでなく、所得税の寄付金控除も受けられます。 相続財産を寄付すると、寄付した金額分を相続税非課税にできる上に、所得税の寄付金控除も同時に受けられるので、節税メリットが大きくなります。 寄付金控除を受けるには所得税の確定申告が必要なので、忘れずに申告しましょう。ただし、非営利団体によっては相続税非課税や寄付金控除が受けられない団体もあるので、団体に問い合わせるなどしてよく確認しましょう。

また、寄付できる財産は現預金のみでなく、不動産や有価証券なども可能です。ただし、評価額が変動する資産の寄付を受け付けていない団体があったり、寄付が完了するまでにさまざまな手続きや相応の時間を要するので、専門家や寄付先団体とよく相談しながら進めましょう。不動産は、相続人が換価して寄付すると相続税から控除できないため、土地や建物のままでの寄付を希望される場合が多いと思いますが、不動産のまま活用できる団体と、速やかに売却して活動資金にする団体があるので、寄付者・寄付先団体双方の意向に合う方法を選ぶことが大切です。

相続財産からの不動産寄付の場合、みなし譲渡所得税の納税義務者は寄付者(相続人)となります。そのため、次のいずれのケースに相当するのか、寄付者(相続人)はあらかじめ鑑定評価などを行った上で寄付を検討することをおすすめします。

  • 寄付先団体が売却した金額が、故人が当時取得した金額を下回り(=含み益がなく、みなし譲渡所得税が発生しない)、それを証明する資料が備わっている場合。
  • 寄付先団体が売却した金額が、故人が当時取得した金額を上回ったとしても(=含み益があり、みなし譲渡所得税が発生する)、寄付金控除や居住用不動産特別控除などと互いに差し引きでき、寄付者(相続人)の課税負担が減少する場合。
  • 寄付先団体が売却した金額が、故人が当時取得した金額を上回り(=含み益があり、みなし譲渡所得税が発生する)、寄付金控除や居住用不動産特別控除などによる課税負担の減少が見込めなくとも、寄付者(相続人)がみなし譲渡所得税を負担し、翌年の確定申告で納税する場合。

当時取得した金額や含み益の有無が不明である場合は、売却額の5%相当額を取得費としてみなし譲渡所得税が課せられます。

加えて最近特に多いのは、山林や別荘地、農地や入会地などを相続し、利用も処分もできない“売れない物件”の引き取り先として、公益団体への寄付を検討されるケースです。親が投資物件として購入したものの値が下がり、相続した子どもは一度も現地を見たことがない、などという話もよく聞きます。

山林などを所有していると、相続税の課税だけでなく、毎年固定資産税が発生しますし、物件によっては管理費用や定期的な伐採費用等の負担が発生するケースもあり、本当にお困りのことと思いますが、困るのは寄付を受け取る公益団体も同じです。

こうした悩みは全国各地で多発しており、「相続土地国庫帰属制度」が創設されたり、税理士と不動産会社の提携による「不要不動産引き取りサービス」が開設されるなど、徐々に制度やしくみができつつありますが、さらなる根本改善が求められています。

日本自然保護協会の活動はすべて、多くの方からのご寄付に支えられています。少額の募金寄付から、人生最後の社会貢献である遺贈寄付まで、ご支援のカタチはさまざまです。
遺贈寄付や相続財産からのご寄付は、法務・税務・終活等の専門家と連携し、丁寧かつ慎重にご相談を重ね、最適な形で実現するためのサポートを行っています。どうぞお気軽にご相談ください。
お問合せは以下のEメールまたはTELまで。ご案内資料の送付を希望される場合は、ご住所とお名前をお知らせください。

公益財団法人日本自然保護協会(NACS-J) 遺贈・遺産寄付担当(芝小路、鶴田)
E-mail memory@nacsj.or.jp/TEL 03-3553-4101(代表受付、平日10:00~17:00)

遺贈・遺産寄付についてくわしくは・・・

コラム「遺贈寄付を知ろう」 連載目次ページ

https://www.nacsj.or.jp/news/2023/10/37315/

あなたの想いを日本の自然のために遺す、遺贈・遺産・生前のご寄付のご案内

https://www.nacsj.or.jp/support/bequest/

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