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2020.06.25(2020.07.03 更新)

【配布資料】今日から始める自然観察「指導員の道具編:おすすめ!昆虫観察ボトル」

観察ノウハウ

専門度:専門度1

テーマ:自然観察ツール

【今日から始める自然観察】おすすめ!昆虫観察ボトル(PDF/1.3MB)
<会報『自然保護』No.576より転載>
このページは、筆者の方に教育用のコピー配布をご了解いただいております(商用利用不可)。ダウンロードして、自然観察などでご活用ください。

チョウの触角の模様、バッタの顔のつくり、トンボの羽の美しさ。昆虫が好きな子にも、苦手な子にも、もっともっと自然観察の楽しさを知ってほしい、そして、昆虫へのダメージもできるだけ少なくしたい……そんな問題を解決する昆虫観察ボトルを紹介します。

橋詰純子(自然観察指導員 木育インストラクター)


小学校低学年の子どもたちとの自然観察の内容を考えるとき、先生から「昆虫と触れ合う機会が少なくなってしまった。今の子どもたちに、昆虫つかみの経験を!」というリクエストをいただくことが、よくあります。

私自身、セミをつかんだ時、セミの体から伝わる「震え」を感じた瞬間、その「命」を改めて実感します。実際、そのリクエストに応えて、子どもたちと昆虫つかみをしてみると、いくつかの問題点に気が付きました。

  • ①捕まえることに必死になって、捕まえた昆虫をじっくり観ている子どもが非常に少ない。
  • ②虫カゴにようやく入れても、そこで暴れる昆虫を目の当たりにして、さらに昆虫への恐怖? を感じてしまう子どもが多い。
  • ③昆虫の扱いに慣れていない子どもたちに無造作につかまれた昆虫は、捕獲された時点で既に脚がとれてしまったり、羽が破れたりすることがある。
  • ④数の多いバッタ類でも、学校などの多人数で繰り返し行う採集行為は、自然へのダメージが大きい。

これらの問題点を改善し、費用があまりかからない方法で、何かできないだろうか? と考えて作ったのが、この昆虫観察ボトルです。

昆虫観察ボトルの中の黄色い蝶の写真

昆虫観察ボトルの中を覗く子供の写真

子どもたちが気付く

このボトルが、全方向透明であることが、思わぬ良いことを生みました。ある程度の数が集まってきた時、「これ以上入れたらぎゅうぎゅうでかわいそう…」という意見が、子どもたちから出て、そこで採集をやめることになりました。

その後はみんなでボトルの中の昆虫の様子や体の特徴などについて話し合って観察会を終えました。子どもたちが自分たちで考えて、採集圧の問題も解決することができました。

▲ 昆虫観察ボトルの良いところ ▼

  • 全方向に透明なので、体の全てを観ることができる。
  • 這う昆虫以外のトンボやチョウやバッタなどは、中央に通るひもがよりどころとなり、暴れることなく、落ち着いて、ひもにつかまってじっとしているので、ゆっくり観察できる。また、昆虫の羽が傷ついたりすることも少ない。
  • 一人一つボトルを渡して、同じボトルに何種類もの昆虫を入れるのではなく、リーダーの所にボトルを置いておいて、一つのボトルには一つの種類を入れていくようにすることで、昆虫へのダメージも少なくなる。

昆虫観察ボトルを真ん中に置いてスケッチをしている子供たちの写真▲昆虫の体のスケッチをしているところ


昆虫観察ボトルの作り方

(注)これはあくまでも観察用の道具です。長い間このボトルに昆虫を入れておくのものではありません。暑い季節は、中が暑くなるので、注意が必要です。

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