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2020.05.01(2020.12.28 更新)

自然保護教育に活かせる4つのこと

解説自然観察指導員

専門度:専門度3

指導員が5人並んだトップ画像

テーマ:環境教育人材育成

自然を大事にする人を増やして、自然を豊かなまま次世代に引き継ぐ、そしてその活動を全国で無理なく、持続的に実施するにはどうすればよいでしょうか。

鍵となるのは、自然観察指導員のみなさんの“思い”と“力”だと考えています。そこで、関係する要素を整理しました。

 

自然保護につながる自然観

ここでいう自然観とは、「自然がどういうものであるか」という個人の思いや理解のことです。自然観は、人それぞれにご自身の実体験や学びを通して醸成されます。自然へなんらかの思いを抱いたり、気持ちが変化したりするきっかけは十人十色で、また同じ人の中でも日々変化するものだと考えています。

では、自然保護につながる自然観とはどういうものでしょうか。

NACS-Jは、多様な自然観がある中でも、共通して

「自然は、人を生かし、時には人を脅かすこともある、人知の及ばない崇高な存在であるという感謝と畏敬」

という思いが含まれていることが、自然保護につながる自然観だと考えています。

自然観は自然を守りたいと思う土台になるものであり、NACS-Jは指導員のみなさんと多様な自然観を分かち合いたいし、一般の方ともこういった思いを分かち合っていきたいと考えています。

自然保護教育に活かせる意識・知識・技術

社会も指導員活動も多様化していく時代において、野外でもオンラインでも職場でも手段を問わず、自然保護教育に共通して活かせる要素を整理しました。

指導員のみなさんの活動でも当てはまる要素がきっとあるかと思います。ぜひ指導員のみなさんにはご自身が大事だと思うものを表に追加して、活動に役立てていただけると幸いです。(二重円にある「?」付きの空欄は、追加いただく参考として作成しました。)

これからの皆さんの活動をより効果的かつ持続的にできるよう、NACS-Jは今後、これらを向上できる研修などを計画していきますので、ぜひご活用ください。

※指導員制度開始当初から講習会で使用していた『自然観察ハンドブック』では、理想的な指導者には、「自然観」の他に「自然保護家」「研究者」「指導者」の三つの専門性が必要だと紹介していました。「専門性」には具体的に何が含まれているかわかりにくかったため、今回は「意識・知識・技術」という形で具体的な要素に分解しました。

【自然保護教育に活かせる意識・知識・技術】

意識

  1. 自然と人への愛情:人と自然を愛し、自然をまもりたい、人の暮らしを豊かにしたいという気持ち
  2. 寛容:人や自然の多様さ、違いに対して広い心をもち、受け入れる気持ち
  3. 共有の喜び:気づきや感情・思いを共有したい、それが嬉しいと思う気持ち
  4. 向上心・好奇心:ものごとに関心をもち、探究を楽しみ、そして自分をより高めたいと思う気持ち
  5. いつでも広めたい:観察会や腕章をしている時だけでなく、仕事や日常の中でも共感してくれる人を増やして自然保護活動を広めたいという気持ち
  6. アンテナ志向:世の中の動きを捉えておこうとする気持ち

知識

  1. マイフィールドの知識
    【レベル1】基本理念の知識:マイフィールドを持つ意義、もち方を知っている
    【レベル2】マイフィールドの理解:マイフィールドの特徴を知っている
  2. 自然保護の知識
    【レベル1】概念的な知識:自然保護の目的、保全する対象、保全の手法に関する大まかな知識
    【レベル2】実践的な知識:実際に自分の活動に影響する自然保護の手段・制度や、人・文化を知っている
  3. 自然そのものへの知識
    【レベル1】概念的な知識:自然のしくみを概念的に認識している
    【レベル2】実際の自然の知識:実際のフィールドにおける自然のしくみや名前、生きものの生活史やつながりを知っている
  4. 多様な人への関り方
    【レベル1】意義や価値の理解:多様な人と関る意義や価値を知っている
    【レベル2】配慮の要点の理解:心身が不自由な方や異文化・異分野の方、異年齢の方と接する際の配慮の要点を知っている

技術

  1. 観察の技術:観察を通して、対象物の特徴に気づく力
  2. リスクマネジメント:危険を予測し、回避し、リスクが顕在化した際に適切に対応できる技術
  3. 引き出す技術:自然の特徴をうまく捉え、深い観察を促すことで、人の関心や興味をうまく引き出す技術
  4. エンターテイメント術:人を惹きつけられるように表現方法を工夫する技術
  5. 問題解決技術:自然保護の問題に気づき、向き合い、解決する技術
  6. 発信の技術:情報を効果的に収集し、多くの人に認識させられるように発信する技術

3.実施計画ヘつづく

作成者・お問合せ

公益財団法人 日本自然保護協会 自然観察指導員養成チーム
Tel:03-3553-4105 mail:kansatsu1978@nacsj.or.jp

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