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2017.12.28(2017.12.28 更新)

各地から集まった、こんなにいろいろ「我が家のお雑煮」! 

読み物

専門度:専門度1

テーマ:伝統文化

会報『自然保護』2015年1・2月号の「お雑煮の多様性と生物多様性」で、風土色あふれる各地のお雑煮をご紹介しました(ウェブサイト記事はこちら)。その後、皆さんのご家庭の味も教えてほしいと編集後記やフェイスブックで呼びかけたところ、全国から情報を送っていただきました。それらの情報を改めてご紹介します。

 

愛知県からは「餅菜(もちな)」を入れるというお雑煮情報を3件いただきました。「餅菜」は「正月菜」ともいわれる小松菜の近縁種で、尾張地域の在来の菜類だそうです。
今では生産量が少なくなった餅菜ですが、尾張地域のお正月には欠かせないもので、自宅で自家用に育てている方もいるとのこと。「かつお菜」や「祝だいこん」も伝統野菜です。このような地域在来の伝統野菜を守りつないでいくことは、生物多様性保全の大事な要素のひとつで、愛知ターゲットでも目標13の中に盛り込まれています。
食卓で地域やおうちの伝統を聞いたり話したりして、後に伝えていきたいですね。(編集室)

 

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宮城・Sさん
「南三陸町のわが家のお雑煮は、焼き干したあなごでだしをとります。鶏もも肉とごぼうの千切りを煮て、しょうゆで味付けし、下茹でしておいた大根とにんじんの千切り、かまぼこ、糸こんにゃく、せり、焼いた角餅が入ります」

 

 

 

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長野・Sさん
「信州のお正月といえば、主に鮭を食べる地域とぶりを食べる地域に分かれます。私は生まれも育ちも安曇野で、お正月は必ず鮭。夫の実家はお隣の松本市ですが、お正月といえばぶりなのです。さらに、お雑煮までぶりが入っていたのには衝撃でした!写真は夫の実家のお雑煮です」

 

 千葉・Hさん

「お正月に千葉県大網町の母方の家のお雑煮「はばのりをつかったお雑煮」を食べました。うちでは、「はばのり」と「鰹節」、「普通ののり」を手でちぎったりして切って、お重にいれて、それをスプーンですくってお椀(お味噌味)に入れて食べています。
お餅は、普段は角餅だとおもいますが、今年はもちつき機で自宅で作ったので、自然に丸餅になっています…。
また、「はばのり」は、ここ数年、うちが「はばのり」好きだと知った両親の家の近所の方が、添付の海の海岸の岩場で採った、お手製のものをくれるようになりました。
「はばのり」の味が濃厚でとてもおいしかったです!!!」

 

神奈川・Oさん
「神奈川県横須賀市の実家の雑煮。昆布と鰹の出汁に醤油仕立て。鶏ササミ、小松菜、椎茸、三つ葉、柚子、海苔が入ります。小松菜は横須賀産、角もちは自分たちで育て暮れについたものです。」

 

 

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愛知・Mさん
「この辺りはみそ好きなわりには、お雑煮はかつおだしのしょうゆ仕立て、餅菜とかまぼことお餅だけのシンプルなお雑煮です」

 

 

愛知・Nさん

「うちも鰹だし醤油仕立て、餅菜と餅のみです。」

 

 

 

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奈良出身・Mさん
「『丸く収まるように』という願いを込めて、大根、金時人参は輪切りにし、お餅は焼いた丸餅を入れます。輪切りするのにちょうどよい細い雑煮用の祝だいこんと呼ばれる奈良の伝統野菜を使います。お餅を取り出して、砂糖を加えたきなこにつけて食べるのが奈良流。
また、祖母が子どものころは元旦の朝早くに当主が、大神神社に火を分けてもらいに行き、その火で年始初めてかまどに火をくべ、お雑煮をつくったそうです。その名残で、今も当主(男性)がお雑煮をつくる習慣が残っていますが、失われつつあるようです」

 

 

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島根・Kさん
「松江では、あずき雑煮が有名ですが、それは、武家の家系の話のようで、 一般庶民は、ほかの出雲地方と同じ、すまし汁に岩海苔とかつお節を入れただけのシンプルなものと聞いています」

 

山口・Aさん
「山口は、丸もち、すまし仕立てです。鶏肉、カマボコ、ほうれん草、柚子が入ります。」

 

 

 

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福岡出身・Mさん

「田舎の福岡、博多雑煮です。焼きアゴ(トビウオ)と昆布でだしを取り、青菜にかつお菜という高菜の仲間を入れ、ぶり、かまぼこ、にんじん、里芋、しいたけ、焼き豆腐、たけのこと具だくさんの美味しいお雑煮です」

 

 

このほかにも、島根県松江市からは、会報でご紹介した『あずき雑煮』を実際につくられている方から「子供の頃、ぜんざいとお雑煮は言い方が違うだけで同じものだと思っていました」とのお便りがありました。やっぱりそうなんですね。お雑煮MAPをつくりながら、「島根県の方は、あずき雑煮とぜんざいをどう区別しているんだろう?」と気になっていました。

 

一方、同じ松江市でもあずき雑煮を食べないという家の方からは、「松江ではあずき雑煮が有名ですが、それは武家の家系の話のようで、 一般庶民は、ほかの出雲地方と同じ、すまし汁に岩海苔と鰹節を入れただけのシンプルなものです」との情報も。お雑煮のお椀の中には、「家のルーツ」が今でも映しだされているんですね。海とのつながりが感じられる岩のりのお雑煮もおいしそうです!

 

宮崎県日向市美々津町の「ちりめんじゃこ」をダシと具に使うというお雑煮も特徴的。

 

愛媛県西予市宇和町からは、「我が家は、母から『雑煮は、正月早々、葉物がグッタリしたところを見ないように、葉物は入れない根菜のみのお雑煮を作るように』と言われています。 その他の決まりはなく、何を入れてもかまいません」といった、禁忌ルールのあるお雑煮情報もとどきました。「餅を食べてはいけない」という事例は各地にあるようですが、「葉物を食べてはいけない」のは珍しいですね。

 


●レポート数:26

●レポート都道府県:20 / 宮城、新潟、栃木、千葉、東京、神奈川、長野、愛知、滋賀、三重、奈良、兵庫、香川、愛媛、島根、山口、福岡、熊本、宮崎、沖縄

●登場した食材の数:28種 / 鮭、鶏肉、ブリ、ちりめんじゃこ、にんじん、だいこん、じゃがいも、ごぼう、たけのこ、玉ねぎ、餅菜、小松菜、ほうれんそう、白菜、長ネギ、えのき、しいたけ、とうふ、かまぼこ、ちくわ、糸こんにゃく、ゆず、セリ、三つ葉、いんげん、ノリ、はばのり、あずき

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