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風力発電所建設問題

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2020.09.29

希少鳥類等への重大な影響が懸念されている「(仮称)苫東厚真風力発電事業」に対し、事業の見直し(中止)を求める要望書を提出しました

北海道苫小牧市(勇払原野:ゆうふつげんや)の東部に計画されている風力発電事業「(仮称)苫東厚真風力発電事業」は、ラムサール条約登録湿地や重要野鳥生息地域に隣接して、大型風車を最大10基も建設することから、マガン、タンチョウ、オオワシ、オジロワシなど希少な鳥類等に重大な影響を及ぼすことが懸念されています。

この度、日本自然保護協会は、日本野鳥の会、世界自然保護基金ジャパンの3団体と連名で、この事業主体の親会社である大阪ガス株式会社に対し、事業の見直し(中止)を求める要望書を提出しました。

(仮称)苫東厚真風力発電事業に対する要望書(PDF/159KB)


令和2年9月28日

大阪ガス株式会社
代表取締役社長本荘武宏様

公益財団法人日本野鳥の会
理事長 遠藤 孝一

公益財団法人日本自然保護協会
理事長 亀山 章

公益財団法人世界自然保護基金ジャパン
会 長 末吉竹二郎
<公印省略>

(仮称)苫東厚真風力発電事業に対する要望書

貴社におかれましてはますますご清栄のこととお喜び申し上げます。

さて、貴社のグループ会社であるDaigas ガスアンドパワーソリューション株式会社が本年6 月に環境影響評価の計画段階環境配慮書を公告・縦覧した(仮称)苫東厚真風力発電事業に係る事業実施想定区域とその周辺の地域は、日本野鳥の会が1981年に設置した日本で最初のサンクチュアリであるウトナイ湖に近く、様々な希少鳥類の重要な生息域となっています。

さらに、日本野鳥の会が重点を置いて取り組むウトナイ湖・勇払原野プロジェクトの対象であり、風力発電施設の建設がこの地域に生息する鳥類と自然環境に大きな影響を与えることを大変心配している次第です。現在、全国で多数の風力発電計画がありますが、当地はその中でも国際的な基準で指定されたラムサール条約登録湿地等の保護区に隣接し、希少鳥類の種数が最も多く確認されていることから、このまま計画が進められた場合、日本はもとより国際的にも非難の声が上がりかねません。

そのため、将来に向け、貴社の環境保全への取り組みを日本のみならず世界に向けてアピールすることのできるよう、また、生物多様性保全の観点からも下記の通りに当該地域での事業の見直しを切に要望致します。

日本野鳥の会らが令和2年6月25日付で提出した「(仮称)苫東厚真風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する意見書」にもあるように、貴社の100%出資子会社であるDaigas ガスアンドパワーソリューション株式会社が北海道・苫小牧市から厚真町にかけて計画している(仮称)苫東厚真風力発電事業に係る事業実施想定区域(以下、計画地という)とその周辺は、ラムサール条約登録湿地や二つのIBA(重要野鳥生息地)およびKBA (生物多様性の保全の鍵になる重要な地域)に囲まれ、これまでに277 種の鳥類が確認されるなど国内でも有数の鳥類相の豊かさを有しており、マガン、タンチョウ、シマクイナ、ヘラシギ、オジロワシ、オオワシ、チュウヒ、ハヤブサといった国内希少野生動植物種および天然記念物に指定される希少鳥類が近年においても多数生息していることが確認されています。

上記の希少鳥類には、風力発電施設の建設による影響を受けやすい種が多く含まれることから、当該事業の実施が計画地およびその周辺に生息するこれらの希少鳥類に及ぼす影響は大きく、事業を実施した場合は、影響を回避できないと考えます。また、種の保存法では国内希少野生動植物種の保存に留意しなければならないことが土地所有者の義務とされ、文化財保護法では天然記念物への配慮義務が求められていることからも、計画地での風力発電施設の建設が上記の希少鳥類の生息に影響を与えるべきではないと考えます。

そのため、我々は希少鳥類の保全の見地から、事業者であるDaigas ガスアンドパワーソリューション株式会社が、環境影響評価方法書の作成に進まず、現段階で事業の見直しを行い、環境影響が少ない当該地以外において再生可能エネルギー事業をすすめていただけるよう、貴社に要望いたします。

以上

添付資料:「(仮称)苫東厚真風力発電事業に係る計画段階環境配慮書に対する意見書」(公益財団法人日本野鳥の会ほか)※日本野鳥の会のサイトへ移動します。


日本野鳥の会プレスリリース 勇払原野での風力発電計画 タンチョウやチュウヒなど希少鳥類への影響を懸念(外部サイト)

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