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2016.11.04

やんばる国立公園の世界自然遺産登録をめぐるやりとりの文書の情報開示に関する要望書

                                2016年11月4日
環境大臣        山本 公一様
防衛大臣        稲田 朋美様
環境省那覇自然事務所長 西村 学様
沖縄・北方担当大臣    鶴保 庸介様
沖縄防衛局長     中嶋 浩一郎様

Okinawa Environmental Justice Project
                   代表  吉川 秀樹
公益財団法人 日本自然保護協会
理事長   亀山 章

やんばる国立公園の世界自然遺産登録をめぐるやりとりの文書の情報開示に関する要望書

やんばる国立公園の世界自然遺産登録をめぐり、2013年以降に環境省が米軍と行ったやりとりの文書の情報開示請求に対し、環境省が一切の不開示を決定していたことが10月31日に判明したと報じられている(沖縄タイムス、2016年11月1日)。私たち環境NGOは、地域住民や市民の頭越しに世界自然遺産に関わることが決められていることは、自然保護上大きな問題であると認識する。

地域の自然を守るには地域住民や市民の関与が欠かせないということは一般に認識されているが、世界遺産という制度は、そのことが最も重要となる制度である。これは「世界遺産の保護と適切な利用を責任をもって進めるために、地域住民や市民などのステークホルダーの計画策定時からの継続的な関与が必要」とUNESCOのガイドライン(2015)にも記されている。「奄美・琉球」の世界自然遺産登録に向け指定されたやんばる国立公園案の内容については、日本自然保護協会をはじめとする環境NGOから計画見直しを求めるパブリックコメントが出されており、このことは国立公園指定に際し、十分に市民や地域住民と合意形成が行われてこなかったことを示している。たとえば、重要な自然環境の保護を確実に担保しつつ、地域の自然の生物資源や生態系サービスの持続可能な利用を実現するゾ-ニングや、市民やNGOの研究や調査データを含むあらゆるデータを科学的判断へ活用することは、十分な情報開示に基づく地域住民との合意形成が不可欠である。

情報開示請求にも応じないまま世界自然遺産登録に進むのであれば、地域の自然の真の守り手である地域住民抜きに話し合いが進んだということになり、自然保護の施策において大きな禍根を残すことは間違いない。住民参加と登録への過程の透明性を確保するために情報開示を要望する。

参考:
1)UNESCO(2015)The Operational Guidelines for the Implementation of
   the World Heritage Convention http://whc.unesco.org/en/guidelines/
2)日本自然保護協会(2016)やんばる国立公園(仮称)の指定及び公園計画の決定に関す
る意見https://www.nacsj.or.jp/katsudo/yambaru/2016/03/post-10.html

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