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2013.05.08

世界各地の海の世界遺産のようす

icon_abe.jpg  保護プロジェクト部の安部です。
1月26日のブログ『「グレートバリアリーフ」が世界自然遺産の資格を剥奪される!?』で、オーストラリアのサンゴ礁グレートバリアリーフには開発の危機が迫っているため、「危機遺産」に指定される可能性があるという話をお伝えしました。
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▲グレートバリアリーフのサンゴ礁の様子
この結論は、ユネスコ(国連教育科学文化機関、UNESCO)の世界遺産委員会(World Heritage Committee)が6月に行う年次総会で対応が検討されることになりました。
この問題に対し、オーストラリアの自然保護団は増加の一途をたどる「グレート・バリア・リーフ海洋公園での浚渫工事、(ゴミなどの)投棄、輸送船の航行」の現状に注意を促すことを目的としたキャンペーンを開始しました。
詳細は以下をご覧ください。
*グレートバリアリーフの保護訴え大規模キャンペーン開始、豪州
 
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▲ナポレオンフィッシュとも呼ばれる体長1mを超えるメガネモチノウオ(グレートバリアリーフ)
 
一方で、同じく世界自然遺産のフィリピン沖のトゥバタハ岩礁自然公園(Tubbataha Reef Natural Park)では災難が続いています。
5月6日に届いたニュースでは、中国の漁船の座礁事故により3,902平方メートルに及ぶ広範囲のサンゴ礁が破壊されたそうです。なかには500年を越える貴重なサンゴも含まれていたそうです。
*世界遺産のサンゴ礁、中国船座礁で4000平方メートル損壊(フィリピン)
この事故は、中国人漁師とみられる乗組員12人が乗った全長48メートルの中国船籍の船が4月8日にフィリピン西部パラワン島近くのトゥバタハ岩礁に乗り上げたもので、船の中からは、国際取引が禁止されているセンザンコウの死骸数百体が隠されているのが見つかったそうです。
公園当局よると海洋公園への不法侵入とサンゴの破壊で約9500万ペソ(約2億3000万円)の罰金が
科される見込みです。
この海域では今年1月にも米海軍掃海艦ガーディアン(USS Guardian)が座礁事故を起こしており、このときには約2,345平方メートルのサンゴ礁が破壊され、米政府は謝罪のうえ、約1億3900万円
($1.4 million)の罰金が課せられており、この3月末にやっと座礁した船の引き上げを終えたばかりです。
*世界遺産のサンゴ礁に米軍艦が座礁
 
*Group decries ‘double standard’ in handling of US, Chinese Tubbataha intruisions(英語版)
 
一方で、日本では、政府が今年1月末に世界遺産の登録の前提となる暫定リストに奄美・琉球を追加することを決め、ユネスコに関係文書を提出したのですが、地権者らの同意を得るのが遅れているため島名などを明記できず、遺産の対象を「北緯24~29度、東経123~130度にかけての南北約850キロに点在する島や海域」と記載していました。
これに対しユネスコは3月、「広すぎて分からない」と対象地域の特定を求めており、通常は申請から数カ月で認められるリストへの追加を見送りました。
 
*「奄美・琉球」の候補入り保留 世界遺産登録でユネスコ
世界遺産は登録されるのも大変ですが、その状況を維持するのも大変なようです。
引き続き、世界各地の状況を追っていきたいと思います。

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