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吉野川第十堰問題・河口干潟の保全

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2006.06.05

徳島・吉野川河口干潟における「四国横断自動車道(徳島JCT~小松島IC)」 計画に対する意見書

2006年6月5日

国土交通大臣北側一雄殿

徳島・吉野川河口干潟における
「四国横断自動車道(徳島JCT~小松島IC)」
計画に対する意見書

財団法人日本自然保護協会
理事長田畑貞寿

吉野川河口干潟は、シオマネキやルイスハンミョウなどの絶滅危惧種が多く生息するだけでなく、地域住民にとって自然観察会など自然とのふれあいの場となっている。また、環境省の「日本の重要湿地500」にも選定され、「東アジア・オーストラリア地域シギ・チドリ類重要生息地ネットワーク」の参加地として、国際的にも渡り鳥の中継地として重要な湿地である。

当協会は、徳島県吉野川において、河川生態系・干潟生態系保全の観点から、これまでも河口域における小松島港中州(外)地区整備事業、四国横断自動車道、徳島東環状道路について、これらの開発計画による影響を総合的に評価するよう意見を述べてきたが、四国横断自動車道以外の計画は、複合的な影響を十分に検証せずに着工している。

四国横断自動車道(徳島JCT~小松島IC)の橋梁建設計画は、徳島東環状道路橋のわずか1.8km下流に平行して建設する計画で、新たに大規模な橋脚・橋梁を河口部に建設することによる河口干潟及び周辺の汽水域に及ぼす複合的な影響が懸念される。

また、国土交通省が2005(平成17)年11 月に策定した「吉野川水系河川整備基本方針」では、「渡り鳥の重要な中継地であり、多様な生物が生息・生育する河口干潟の保全に努める」と明記されているにも関わらず、河口部の干潟・汽水域生態系の総合評価及び保全策の策定を行わずに、本計画を進行させることは、自ら定めた基本方針をも否定するものである。また、重要な河口部に平行した道路網を建設することが、多様な河川利用を適正に行うこととは言い難い。

したがって、国土交通省は、100に近い自然保護団体の連名による要望書『吉野川河口の自然環境を破壊する「四国横断自動車道・徳島JCTから小松島IC」のルート変更について(お願い)』が提出されたことを重く受け止め、四国横断自動車道の計画を徳島東環状道路との接続を含めて見直し、自然保護団体との意見交換の場を早期に設けるべきである。

また、改正河川法の精神に則り住民の主体的な参加による「吉野川流域委員会」を設置し、河口干潟を含めた流域全体の「あるべき吉野川の姿」を議論し、汽水域の重要性を評価したうえで、具体的な保全策を盛り込んだ河川整備計画を検討すべきである。

以上

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