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吉野川第十堰問題・河口干潟の保全

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2002.11.25

「東環状大橋工事着工の中断、河口干潟と生物に与える影響の再評価を」

NACS- Jでは、1998年に吉野川第十堰問題小委員会設置して、吉野川可動堰建設が吉野川に与える影響をまとめ、1999年に意見書を提出しました。その際、吉野川の特筆すべき重要性として第十堰下流の汽水域の存在、また吉野川河口に広がる干潟の存在があげられました。そのため、意見書提出にあたっては、国土交通省だけではなく、第十堰より上流で農地防災事業を計画している農林水産省、吉野川河口に高速道路を計画している日本道路公団、沖洲第二期埋立事業および東環状大橋を計画している徳島県に、「吉野川河口干潟に与える複合的な影響を共同でアセスメントするよう」求めましたが、それぞれの事業の進度が異なり、アセスメントの根拠となる法令も異なるとして退けられました。

このたびは、その際に指摘した、徳島県の東環状大橋が着工間近となったため、改めて着工の中断と、環境影響調査の実施を求めたものです。

平成14年11月25日

徳島県知事  大田 正 殿
国土交通大臣 扇 千景 殿

(財)日本自然保護協会
理事長 田畑 貞寿
(財)世界自然保護基金ジャパン
会 長 大内 照之

徳島県吉野川河口干潟の保全に関する要望

 

吉野川河口から3.5km上流の吉野川大橋までの河口部に広がる干潟は、徳島市街近くにありながら、ヨシ原と泥干潟が広がり、シオマネキ、ハクセンシオマネキなど、日本の干潟から姿を消しつつある生き物が生息する全国的にも稀な河口干潟である。

吉野川河口は、シギ・チドリ類渡来湿地目録(環境庁1997)およびシギ・チドリ全国カウント報告書(日本湿地ネットワーク1996-1998)にもとづいて日本の重要湿地500(環境省2002)にリストアップされており、また1996年にラムサール条約の東アジア・オーストラリア地域におけるシギ・チドリ類重要生息地ネットワークに参加した重要な湿地である。

徳島県はこの河口干潟をまたいで、徳島東環状大橋(仮称)の建設をすすめようとしているが、環境影響評価法の施行前に都市計画決定されたため、河口干潟および生物に与える影響はきちんと評価せずに計画がすすめられ、事業の着工を目前としている。

これまでも、平成11年3月2日付、徳島県知事あての日本自然保護協会の意見書においても、東環状大橋が河口干潟に与える影響に関する環境アセスメントを実施するよう求めてきたにも関わらず、徳島県の調査は干潟の現状調査にとどまり、橋梁建設の影響評価と呼べるようなものにはなっていない。

そこで、下記のとおり要望する。

1. 徳島県知事は、吉野川河口にかかる東環状大橋の着工を中断し、河口干潟およびシギ・チドリ類を含む干潟の生物に与える影響を評価し直すこと。

2. 徳島県知事は、東環状大橋をはじめとする吉野川河口域の開発計画に関して、地域住民や利害関係者に十分な情報を提供し合意形成を図ること。

3. 国土交通大臣は、徳島県が東環状大橋が河口干潟および干潟の生物に与える影響の評価を終え、河口干潟および干潟の生物に与える影響を回避できるという妥当な判断がなされるまで、東環状大橋の架橋に係る許認可を行わないこと。

以上

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