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2017.04.27

「葛西・三枚洲」のラムサール条約登録湿地への推進を要望しました

葛西・三枚洲は、東京湾本来の干潟の姿を残す貴重な自然です。
1964年の東京オリンピックに象徴される高度経済成長の時代に、東京湾の干潟はほぼ9割が消滅しました。その中で残された三枚洲には、ラムサール登録基準を満たす多数のスズガモやカンムリカイツブリが飛来しています。
2020年に東京湾岸をメイン会場のひとつとして東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、これまでのオリンピックによる自然破壊の反省などからオリンピック憲章には生物多様性への配慮が明記され、持続可能なイベントであることが重視されてきました。
そこで、日本自然保護協会は、日本野鳥の会東京など12団体とともに、葛西・三枚洲のラムサール登録と東京湾奥部の湿地環境の保全の推進を東京都知事に要請しました。

「葛西・三枚洲」のラムサール条約登録湿地への推進について(お願い)

 


平成29 年4 月26 日

東京都知事 小池 百合子 殿

登録推進団体 代表
日本野鳥の会東京
代表 東 良 一
160-0022 新宿区新宿5-18-16
新宿伊藤ビル3F

「葛西・三枚洲」のラムサール条約登録湿地への推進について(お願い)

貴職が日頃より自然に対する幅広い見識と理解をもって都政推進に当たられていることに敬意を表します。

高度に人工化された東京湾のわずかに残された干潟や浅海域には現在でも多くの動植物が生息しています。東京都内の海岸域においては、1960年代から1970年代にかけて埋め立てが進められた中で、浅海域の保全や自然再生の試みが都民と東京都の活動により行われ、現在に引き継がれています。
葛西海浜公園は、東京湾奥の千葉県境にある東京都側の三枚洲を埋め立てずに残して海上公園とされた地域で、東京湾内の魚類や鳥類など沿岸域の生物多様性保全の中核となっています。そこにはラムサール条約の登録基準を満たすスズガモやカンムリカイツブリが越冬に飛来するだけでなく、絶滅危惧種のコアジサシやクロツラヘラサギも利用し、遠浅の干潟であることによって魚類の産卵場や稚魚の育成の場ともなるなど重要な役割を果たしています。
2020年に東京オリンピック・パラリンピックが開催されますが、東京湾岸には選手村をはじめ14の競技施設が集中しています。会場隣接の公園がラムサール条約登録湿地であることにより、大都市における自然との共生の重要性を世界に大きくアピールできます。1996年に改定されたオリンピック憲章は、IOCの役割のひとつとして、「環境問題に責任のある関心を示すという条件のもとでオリンピック競技大会が開催されるよう配慮するとともに(中略)オリンピックムーブメントにかかわるすべての人々に持続可能な開発の重要性に対する関心を喚起すること」を規定しました。このことが生物多様性への配慮を含むことは言うまでもありません。
ラムサール条約の第13回締約国会議は2018年10月にアラブ首長国連邦のドバイで開催されます。この会議での登録ができれば、2020年までにラムサール条約が求める賢明な利用と保全のための検討協議を行うことが可能であり、地元としてどのように保全・活用していくか胸を張って説明することができます。
私たちは、この「葛西・三枚洲」が国際的な湿地保全のラムサール条約登録湿地となり、広く内外に東京湾の湿地保全の重要性を示し、将来にわたって保全と持続可能な利活用が進むことを望んでいます。
ラムサール条約への登録には、地元自治体から登録への意向を環境省に示して条約事務局へ申請を行う必要があります。

このことを踏まえ、以下の3項目を要望いたします。

1. 2018年のラムサール条約第13回締約国会議において「葛西・三枚洲」が条約登録湿地となるよう、国に要望すること。

2. 保全と持続可能な利活用のため、行政・地元住民・漁業関係者・関係団体など関係するすべての主体が参加し議論を行なうための協議会を設置すること。

3. 「葛西・三枚洲」を中核とした東京湾奥部の湿地環境の保全を推進すること。

以上

【登録推進団体】
公益財団法人日本野鳥の会
公益財団法人日本自然保護協会
公益財団法人世界自然保護基金ジャパン
特定非営利活動法人日本国際湿地保全連合
特定非営利活動法人ラムサールネットワーク日本
特定非営利活動法人生態教育センター
特定非営利活動法人リトルターンプロジェクト
特定非営利活動法人行徳野鳥観察舎友の会
特定非営利活動法人荒川クリーンエイド・フォーラム
特定非営利活動法人えどがわエコセンター
葛西東渚・鳥類園友の会
西なぎさ発東京里海エイド
日本野鳥の会東京

▲スズガモの群れ。日本野鳥の会東京提供 鈴木弘行撮影

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