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2016.12.22

米軍北部訓練場の返還についての意見書を出しました

 


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写真 左・中央:飛行するオスプレイ

写真 右:やんばるの森

 


20161222_北部訓練場の返還についての意見書(PDF、92KB)

 


28日自然第72号

2016年12月22日

 

米軍北部訓練場の返還についての意見書

 

公益財団法人日本自然保護協会

理事長 亀山 章

 

 日米両政府は、沖縄県の米軍北部訓練場で建設を進めていた4つのヘリパッドと進入路を米側に提供することで合意し、1996年の日米特別行動委員会(SACO)の最終報告に示された返還条件が整ったとして、本日午前0時に北部訓練場の一部(4,010ヘクタール)が日本に返還された。
 日本自然保護協会は、生物多様性豊かな自然環境の保全と安全で安心な暮らしを守る立場から、次のように意見を申し述べる。
 自然保護の立場から北部訓練場の返還は喜ぶべきことである。それは連続した地域を同一の主体が生物多様性保全上意味のある形で一体的に管理できるからである。沖縄県国頭村と東村にまたがる米軍北部訓練場でのヘリパッド建設地(以下、「高江」とする)は絶滅危惧種や希少種の宝庫である生物多様性豊かな場所であり、特別天然記念物のノグチゲラの営巣木が29箇所も確認され、リュウキュウウラボシシジミやリュウキュウウラナミジャノメなど希少な昆虫類も多く記録されている。
 しかし、ヘリパッド建設およびその後の訓練により自然の連続性が断ち切られ、やんばる国立公園が一体のまとまりとしての生態系の保全として意味をなさなくなることは問題である。
 ヘリパッドを用いてすでに訓練が開始されているMV22オスプレイは、名護市安部で墜落事故を起こしたばかりである。すでに完成しているヘリパッドでのオスプレイ航行に際しては平時から騒音や離着陸時の熱風による環境への被害が生じているうえに、墜落事故が起これば人々の生活や環境への被害は甚大となる。
 高江も返還された北部訓練場も連続した自然として一体に管理を行い、やんばる国立公園を生物多様性保全にとって意味のある形に計画し直し、世界自然遺産登録を目指すべきである。また環境に大きな影響を与えることが明白であるうえに、高江での運用について環境アセスメントが行われていないMV22オスプレイの航行は即刻停止すべきである。
以上

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