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2001.09.05

「関連していた計画の再構築を」

2001/9/5

電源開発(株)・湯ノ谷揚水発電計画の中止に関するコメント

新潟・県政記者クラブ 幹事社および加盟各社 御中

(財)日本自然保護協会
(ナックス ジャパン)

本日リリースがあった標記の件について、以下のようにコメントをお送りいたします。

コメント

『今回の湯ノ谷揚水発電計画の見直しは、電力需要等の変化によるとのことですが、この計画地域は優れた自然地域であり、絶滅の危機に瀕するイヌワシ・クマタカといった大型猛禽類の繁殖に当たっての重要な生息環境となってきたこと、また水没予定地には、秘湯といわれる豊かな温泉の湧出と歴史的価値のある旧道が通る駒ヶ岳登山の要所でもあることから、1996年以来、自然環境保全の観点からもその実施に対し強い疑問が投げかけられていた計画です。

その意味では、この開発計画の見直しは、時代の変化の中で、ある種必然のものと思われます。開発による多額の経済効果が期待されていたとのことではありますが、現在政府が計画中の自然再生型公共事業等をこの機会に研究し、より高い自然の恵みを生み出す力をとりもどす場として、関連していた計画を再構築してはどうかと考えます。今後、県並びに関係町村の方々がこのような展開を選択された場合、ご要望があれば当協会としてもご協力する意志を持っています。』

 


 

電源開発(株)の中止発表文書

 

平成13年9月5日
電源開発株式会社

湯之谷揚水発電所計画の中止並びに

「佐梨川総合開発事業」からの撤退について

電源開発(株)は、湯之谷揚水発電所の建設に向けて諸準備を実施してまいりましたが、この度、本計画を中止せざるを得ないとの決定にいたりました。

湯之谷揚水発電所計画につきましては、約10年前の旺盛な電力需要の増勢を背景に、東地域電力2社(東北電力(株)、東京電力(株))におけるピーク需要対応の広域電源として、新潟県湯之谷村と入広瀬村において、湯之谷揚水発電所180万kWを建設し、平成23年度の運転開始を目指し、これまで建設に向けて諸準備を進めてきたところであります。

しかしながら、東地域電力2社の電力需要は、ここ数年の長引く景気低迷、省エネルギーの進展や負荷率平準化によるピーク需要の伸び悩み、並びにガス冷房や自家発電の普及増等、需要構造の大きな変化もあり、ピーク需要の見通しを大幅に下方修正せざるを得なくなり、具体的な開発時期が見通せない状況となりました。また、電気事業をめぐる様々な経営環境の変化に加え、弊社においても民営化を控え一層の経営効率化を推進する必要がありますことから、東北電力(株)、東京電力(株)2社と弊社の間において湯之谷揚水発電所計画の取扱いについて協議してまいりました結果、湯之谷揚水発電所計画を中止せざるを得ないとの結論にいたりました。

これに伴い、湯之谷揚水発電所計画は、新潟県が施行主体で進めております「佐梨川総合開発事業」を下池とする一体の計画であることから、本日、同事業から撤退することについて、新潟県をはじめ湯之谷村及び入広瀬村並びに小出町に対し、申入れを行うこととしております。

これまで本計画推進にあたり、ご理解ご協力をいただきました地元をはじめ関係者の皆様に感謝申し上げますとともに、かかる結論にいたりましたことにつきまして、何卒ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

以  上

問合せ先
電源開発(株) 総務部広報室

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