会報『自然保護』No.574 2020年3・4月号 特集:変わる里山
2020年3月1日
今月の
表紙
第6回フォトコンテスト優秀賞
「ヒナギンポ」
海水魚の多くは体の色を変えてパートナーを見つけます。このヒナギンポは蝶ネクタイをしてパートナーを呼び込もうとしていたようです。紳士的なアプローチに水中で見とれていました。
変わる里山
昨年の11月にモニタリングサイト1000里地調査の2005~2017年度のとりまとめ報告書が公表され、ノウサギやツバメ、里山(=里地生態系)の身近なチョウ類の減少傾向などが明らかになりました。今、里山に何が起きているのか? 変わる里山、その実像を見据え、これからの付き合い方を探ります。
モニタリングサイト1000里地調査とは?
モニタリングサイト1000は、正式名称「重要生態系監視地域モニタリング推進事業」という2003年度に開始された環境省の事業です。略称は「モニ1000」。全国に約1000カ所の調査地(定点サイト)を設け、100年もの長期にわたり生態系の変化を観測(モニタリング)するプロジェクトです。調査は高山帯、森林・草原、里地、湖沼、湿原、沿岸・浅海域、小島嶼という生態系タイプが対象です。その中でもNACS-Jが全体コーディネーターを務める里地生態系の調査は、地元のNPOや市民、企業などが主体となった市民調査という特徴を持っています。
モニタリングサイト1000里地調査(以下、モニ1000里地調査)では、サイトごとに植物相、鳥類、水環境、中・大型哺乳類、カヤネズミ、カエル類、チョウ類、ホタル類、人為的インパクトの9項目からいくつかを選択して、決められた方法で調査を行っています。2017年度までに2500人以上の市民が調査に参加し、182万件以上のデータが蓄積されました。この間に記録された生物は合計3924種にのぼり、特に植物相や鳥類、チョウ類の調査では日本の在来種の約4~5割をカバーし、環境省レッドリスト掲載種も数多く含まれています。このことは国土の約4割を占めるとされる里地生態系の生物多様性の高さを示すものと言えます。里地調査の結果は、各項目の専門家などからなる検討会で解析・評価しています。今回、約10年間のデータを集計することで変わりゆく里地生態系の現状が見えてきました。
今日からはじめる自然観察
砂浜のお花畑を観よう!
海風や波など植物にとって厳しい環境の砂浜にもうまく適応して花を咲かせる海浜植物がいます。春から夏にかけて美しいお花畑をつくる植物たちを紹介します。
(中西弘樹 長崎大学名誉教授 理学博士)
うんちならべ
草食の虫といったら、イモムシたちもそうです。木や草の葉をもりもり食べて、もりもりうんちをします。
(盛口 満 沖縄大学学長)
NACS-J NEWS 各担当からの報告
自然観察指導員講習会の参加者募集
「国連生物多様性の10年」せいかリレー登録募集





