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活動レポート

那智勝浦町「下里の湿地」で保全活動と自然観察会を実施しました

2026年9月9日

フィールド

湿地

2026年3月にネイチャーポジティブ3者協定を結んだ、日本自然保護協会(以下、NACS-J)、那智勝浦町、JESCOホールディングス株式会社(以下、JESCO)は、5月22日の国際生物多様性の日に併せ、「下里地区の湿地」で保全活動・自然観察会を行いました。協定締結後初めての現地活動となり、地域住民の皆さんなど23人が参加されました。

生物多様性重要地域のひとつ、下里の湿地
協定締結後初の活動

下里の湿地の画像

活動場所となった下里の湿地

これまで、NACS-JとJESCOは、これまでに那智勝浦町内の生物多様性保全上の重要地域を特定する活動を行ってきました。複数の有識者にヒアリングを行い、「希少性」「相補性」「連続性」の3点で評価した結果、約20か所の重要地域の存在が確認できました。このヒアリングには、熊野自然保護連絡協議会(以下、熊自連)の皆さんにもご協力いただきました。

今回活動を行った「下里地区の湿地」は、この生物多様性保全上の重要地域のひとつです。ここでは、和歌山県内有数の多様なトンボの生息地で、5種の絶滅危惧種(和歌山県指定)を含む希少な植物も確認することができます。

熊自連は、長年にわたって、この湿地の保全活動と自然観察会を続けてこられました。しかし、その重要性が町内で充分に認知されているとは言えず、この希少な自然を多くの人に知ってもらうきっかけになってほしいという、熊自連の皆さんからの推薦もあり、町内全域での活動を本格化させるための最初の活動場所に選ばれました。

町長、JESCO社員、地域住民など、23人が湿地に集う

当日は、JESCO社員2人、那智勝浦町役場から堀町長を含む8人、熊自連から4人、そのほか一般参加者を合わせた23人の皆さんが集まりました。

堀町長の画像

那智勝浦町の堀町長

湿地に到着するとすぐに、植物の観察がスタート。その後、湿地周辺のゴミ拾いと草刈りを行いました。草刈りは、希少種が生育するエリアでは手鎌を使って、希少種を刈らないように慎重に除草しました。
ゴミ拾いでは合計140kgもののごみを拾うことができました。

参加したお子さんは、カエルやヤゴ、トンボなど、水辺でたくさんの生き物を捕まえ、自然観察をメインに実施。大人から子どもまでが湿地の自然と向き合う時間となりました。

ゴミ拾いをする参加者の画像 収集したゴミ袋の山

活動中、沼地ではシオカラトンボ、オオシオカラトンボ、ギンヤンマ、ハラビロトンボ、ショウジョウトンボなど多くのトンボが飛び交う様子も観察されました。トンボの多様性を誇るこの湿地には、浅瀬と深みの両方が存在し、水辺に草が生い茂るという、トンボが生育するうえで理想的な環境が整っているのだそうです。

トンボの画像
瀧野修二さんの画像

熊野自然保護連絡協議会会長の瀧野修二さん

熊自連 会長の瀧野修二さんは、「この場所は、いつもは熊自連だけで保全活動をしている。今日は町長をはじめ、たくさんの皆さんに参加していただき、この湿地の価値を知ってもらえた。こうした場所は生き物を育むので大切にしていきたい」と語りました。瀧野さんは「植物の花が咲く9月末の観察会にもぜひ来てください」と呼びかけました。

JESCOホールディングス株式会社・経営企画本部の藤本淳子さんは、「身近に貴重な植物があるのだということがよくわかりました。もっと町内の方をたくさん巻き込んで活動していけたらいいなと思いましたし、知らなかった植物がわかるようになるという体験は、素直にとても楽しかったです」と話しました。

今後も地域の皆さんと連携した取り組みを推進していきますのでご注目ください。

ご参考

那智勝浦町の自然を守り活かし地域を豊かにするための三者協定を締結
https://www.nacsj.or.jp/report/62597/

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