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活動レポート

グローバル・ネイチャーポジティブ・サミット報告

2026年9月1日

開会式の様子。高円宮妃殿下がご臨席され、多様な主体の協力と一人一人の行動の積み重ねの重要性を述べられた

2026年7月14日~15日、熊本市で「グローバル・ネイチャーポジティブ・サミット2026」(主催:ネイチャーポジティブイニシアチブ、IUCN日本委員会)が開催され、2725名が参加しました。世界各国の政府、企業、金融機関、研究機関、NGOなどの多様な主体が集い、2030年までに生物多様性の損失を止め、回復軌道にのせるという「ネイチャーポジティブ」の実現に向けた議論が行われました。メインセッションや分科会では、企業や金融の役割、自然関連情報開示や自然資本の測定・評価など、幅広いテーマが取り上げられました。

採択された「熊本宣言」では、政府、企業、市民などの社会全体が連携し、科学に基づく共通指標や国際的な基準を整備すること、自然への配慮を負担ではなく経済活動を維持・発展させる投資として考えることが提唱されました。

熊本宣言全文はこちら(IUCN日本委員会のウェブサイトに移動します)

NACS-Jは2つのサイドイベントを開催

メインセッションと同時並行でさまざまなサイドイベントも開催され、ネイチャーポジティブを推進する先進的な事例が紹介されました。サイドイベントには、地域で活動する方々をはじめ、多くの政府、研究機関、NGO、企業、自治体、学生が参加しており、活気に溢れていました。休憩時間や廊下では、登壇者と参加者で意見交換をするなど、ネットワークづくりも盛んに行われていました。

NACS-Jは、2つのサイドイベントを開催、登壇しました。その一つである「ランドスケープアプローチによるネイチャーポジティブ実装」では、市町村を基盤とした「日本版ネイチャーポジティブアプローチ」(特集14ページ参照)を紹介しました。みなかみ町での活動を事例に、自治体・企業・NGOが連携して地域のネイチャーポジティブを目指す取り組みについて発信しました。

もう1つのサイドイベントである「沿岸地域再生の将来像、自然資源を活用して描く」では、質の高い海洋保護区の基準や三重県尾鷲市での藻場再生、北海道沿岸域の重要地域抽出や漁業者と企業が連携したモニタリングの取り組みを紹介しました。また、後半のワークショップでは、地域の将来像を描くために、参加者に関心のある地域の沿岸域について、利用状況・生態系の特徴・課題、簡易マップを書いてもらい、現状を見える化し、関係者間で共有することが沿岸地域再生の第一歩となることを確認しました。

イベント会場の様子

サイドイベント「ランドスケープアプローチによるネイチャーポジティブ実装」の様子

ワークシートの画像

サイドイベント「沿岸地域再生の将来像、自然資源を活用して描く」で記入していただいたワークシート

担当者からひと言

田中さんの顔写真

田中 槙 (たなか まき)日本自然保護協会(NACS-J)ネイチャーポジティブ担当 

多様な主体が交流する姿が印象的でした。10月の生物多様性条約COP17につながる展開を期待しています。