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活動レポート

御嶽山が国定公園に! 面積も拡張

2026年4月17日

フィールド

森林(山も含む)

プロジェクト

陸の保護区をつくる

下呂市側から見た御嶽山

御嶽山(標高3067m)が環境省中央環境審議会の審議を経て、県立自然公園から国定公園へと指定替えされ、岐阜県下呂市側の区域(5,235ha)が拡張されました。これは、国土の30%を保護・保全する世界目標「30 by 30」に貢献し、この地域の自然保護と生物多様性保全を前進させる契機となります。

保護地域拡大の動き

今回の御嶽山の国定公園への指定替え・拡張は、環境省が「30 by 30」の対応として、国立・国定公園の新規指定・大規模拡張を検討しているタイミングで、2022年にNACS-Jが環境省、岐阜県、長野県に対し、関係団体とともに国立・国定公園への昇格を求める要望書を提出したことに端を発しています。

要望書では、御嶽山が「自然植生の垂直分布」を有する独立峰であり、「絶滅危惧種ライチョウの重要な生息地」であるにもかかわらず、「標高3000m 以上で国立・国定公園でないのは御嶽山だけ」と指摘し、「保護地域の拡充と自然回復のため」に国立・国定公園化の必要性を訴えました。さらに、地元自治体とともにシンポジウムを2022年6月に長野県木曽町で開催し、御嶽山の価値や保護と利用のあり方を議論しました。

今回の国定公園指定により、特別保護地区の設定など規制の強化や国の関与、予算措置の拡充が期待されるほか、岐阜県・長野県の連携強化にも道が開かれます。活火山であり、信仰の山でもある御嶽山においては、一層の自然環境の保全とともに噴火リスクを踏まえた安全な登山環境の確保、そして地域文化への配慮を両立させる管理が重要となります。

下呂市側に拡張されたエリアを示した地図の画像

御嶽山の国定公園。県立自然公園区域から5235ha 拡張、特別保護地区を164ha 指定(図:環境省資料より、NACS-J 改変)

巌立峡の岸壁の画像

今回拡張される巌立峡の柱状節理の岸壁

巌立峡の滝の画像

今回拡張される巌立峡のからたに滝(左)と三ツ滝(左)

■国立または国定公園の新規指定候補地

  • 野付半島・風蓮湖・根室半島
  • 日高山脈・夕張山地
  • 御嶽山
  • 宮古島沿岸海域(八重干瀬を含む)

■国立または国定公園の大規模拡張候補地

  • 八幡平周辺
    (森吉山・真昼山地・田沢湖等)
  • 奥只見・奥利根
  • 能登半島
  • 阿蘇周辺の草原
  • 知床半島基部(斜里岳を含む)
  • 佐渡島
  • 南アルプス
  • 三河湾
  • 白山
  • 対馬

国立・国定公園 総点検事業フォローアップ結果(2022年)環境省資料より

これまでの活動

担当者からひと言

大野 正人 (おおの まさと)日本自然保護協会(NACS-J)保護担当 

御嶽山の価値や魅力から、公園計画を定期的に見直し、拡張・拡充して自然保護が進むことを期待しています。

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