自然観察指導員の
養成

自然観察指導員を養成する講習会の様子
自然観察指導員は「自然観察からはじまる自然保護」を合言葉に、自然観察会を通じて自然を守るための仲間をつくるボランティアリーダーです。日本自然保護協会はこれまで約50年にわたって、全国で自然観察指導員の養成を行ってきました。
地域の自然保護の担い手の育成
自然観察指導員制度が生まれた1970年代、まだ全国各地の環境条例は未整備で、地域の自然を守るには市民が声を上げるしかありませんでした。地域の自然を守る仲間を増やすためには自然を知るところから始めよう、と生まれたのが自然観察会でした。
1974年に自然観察会の役割と実践についてのセミナーを開催し、1978年に自然観察指導員制度が誕生しました。

600回を迎えた講習会
自然観察指導員講習会を初めて開催してから45年目となる2023年10月に、富山県にて第600回を迎えました。これまでの受講者総数は3万人を超えました。この間に、より参加者の方に参加しやすいように2泊3日だった日程を1泊2日にしたり、企業との共催が増えるなどの変化もみられました。それでも、「自然観察からはじまる自然保護」という自然観察指導員のコンセプトは不変です。これからも、自然観察会を通して、この合言葉をさらに多くの人と分かち合っていきたいと思います。

全国の自然観察指導員が集まって開催した全国大会の様子(2020年1月、大阪)
「自然観察指導員養成計画2030」
自然観察指導員の養成にあたっては、約10年ごとに計画を作って、時代に即した養成に焦点を当ててきました。この計画は2020年から2030年度末までの計画です。10年あれば時代はがらりと変わります。今、日本は人口減少が進むなか、IT技術の進化によって個人での活動領域が広がり、価値観や活動の多様化が進んでいます。そんな時代のなか、もっと多くの人が自然に目を向け、自然を大切にする仲間になってくれることを目指した計画を作りました。この計画に基づきながら、全国の自然観察指導員の皆さんと活動を進めています。

自然観察指導員養成の2030ビジョンイメージ画像