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活動レポート

浦幌町が再エネゾーニングマップを作成!

2026年7月1日

町立博物館学芸員の持田誠氏と保全エリアのトイトッキ浜野生植物群落。寒地、高山植物を含む希少な植生が広がる

どこを守り、どこで再エネを進めるのか

北海道東部にある浦幌町は、2024年に「浦幌町ゼロカーボンシティ宣言」を行い、脱炭素社会の実現に向けて、環境と経済に配慮した持続可能なまちづくりを進めています。一方、北海道では、メガソーラーなどの再生可能エネルギー(以下、再エネ)導入による自然環境などへの影響が社会問題となっています。このようなことから町では「どこを守り、どこで再エネを進めるのか」の町の考え方を示した再エネゾーニングマップ(以下、マップ)を、環境エネルギー政策研究所の支援の下で作成しました。作成に当たっては、関係法令、環境保全情報などを元に、各産業団体や専門家、関係機関などへのインタビューを反映して作られ、浦幌町立博物館が中心的な役割を果たしました。NACS-Jも有識者会議のメンバーとしてマップの作成に加わりました。

太陽光パネルを建物の屋根などに設置する「太陽光発電(建物)」、地面に設置する「太陽光発電(土地)」、「風力発電」それぞれに対して、町内全域のマップを作成し、事業者が開発しやすい場所と避けるべき場所を明確にしています。促進エリアは特定条件のもとで積極的に再エネ導入するエリア、調整エリアは各種制約を踏まえて再エネ導入を検討できるエリア、保全エリアは再エネ導入を抑制するエリアです。浦幌町内の電力需要量に対して、促進エリアは十分な再エネ導入ポテンシャルを確保することができています。またゾーニングは3年毎を目途に見直す予定となっています。

牧草地の写真

促進エリアの牧場。シカの食害が激しく、シカ柵を兼ねた垂直型太陽光などの導入などが想定される

町民の意見を取り入れることを重視

マップの作成に当たっては、町民向けのセミナー・ワークショップを繰り返すことで町民の意見を最大限取り入れています。特に特徴的なのは、町民が大切にしている場所やアイヌ文化にとって大事な場所などを組み入れている点です。また、重要な植生の評価を、植生の自然度だけでなく、二次的な植生の評価も重要視し、博物館の学芸員が個々の植物群落により評価している点で、他の自治体のマップ作成ではあまり見ない取り組みです。

マップの完成を受けて、3月30日に町民に向け、浦幌町再エネゾーニング事業報告会が開催され、私も登壇し、このマップの特徴や継続的な利活用について講演しました。参加者の町民によるワークショップの時間も設けられ、活発な意見交換が行われました。

浦幌町のマップ

浦幌町太陽光発電(土地)ゾーニングマップ

担当者からひと言

若松さん顔写真

若松 伸彦 (わかまつ のぶひこ)日本自然保護協会(NACS-J)保護担当 

再エネの推進には地域の合意と自然環境への適切な配慮が必須です。浦幌町のような取り組みが全国に広がることを望みます。

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