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2020.05.27(2023.09.22 更新)

四国のツキノワグマの絶滅を回避するための提言書を提出しました。~3年間(2017-19年)の現地調査に基づく提言~

  • 四国に生息するツキノワグマは20頭程度であり、このままでは絶滅する可能性が極めて高い。

  • 絶滅を回避するために、環境省が主体となって、鳥獣保護管理法に基づく「希少鳥獣保護計画」を策定すること等を提言。

20200527プレスリリース「四国のツキノワグマの絶滅を回避するための提言書を提出」


 

公益財団法人日本自然保護協会(会員約2万4千人、理事長:亀山 章)、日本クマネットワーク(会員324名 代表:佐藤喜和)、認定特定非営利活動法人四国自然史科学研究センター(会員:109人 理事長:濱田哲暁)は、2017年から3年間、「四国ツキノワグマを守れ!-50年後に100頭プロジェクト-(地球環境基金事業)」として、50km四方の広域に延べ144台の自動撮影カメラを設置した現地調査等に取り組んできました。この度、その結果に基づいた『ツキノワグマ四国地域個体群保護のための提言』(別紙)をまとめ、環境大臣他、行政機関に提出しました。
四国のツキノワグマ地域個体群の絶滅を回避するために、この提言に基づき、国をはじめとする行政機関が連携して保護策を実施することを求めます。

提言は全文は以下PDFの通り

ツキノワグマ四国地域個体群保護のための提言

 

『ツキノワグマ四国地域個体群保護のための提言』の要旨

  1. 鳥獣保護管理法に基づく「希少鳥獣保護計画」の策定と実施

  2. ツキノワグマの生息適地を拡大するための人工林の広葉樹林化と、鳥獣保護区、保護林、緑の回廊等の保護地域の拡大

  3. ツキノワグマの錯誤捕獲を避けるためのわなの規制範囲の拡大と、万が一錯誤捕獲が発生した場合の万全の準備

  4. SDGs(持続可能な開発目標)の観点で、絶滅の危機にある大型野生動物の保護と、保護による地域での軋轢リスクの緩和の両立を目指した、多様な取り組みの推進

 

【資料】

「四国ツキノワグマを守れ!-50年後に100頭プロジェクト-」報告書(2020年3月)

 

■ 本リリースに関するお問合せ

日本自然保護協会 担当:出島 Tel: 03-3553-4107 Email: bd@nacsj.or.jp
〒104-0033 東京都中央区新川1-16-10 ミトヨビル2F

*新型コロナウイルス感染拡大予防対策として、5月30日まで全職員の事務局への出勤を停止し、在宅勤務への切り替えを実施しております。
このためお問い合わせはお手数ですが上記メールアドレスへご連絡ください。ご面倒をおかけしますがご理解のほど、何卒よろしくお願いいたします。


<参考>
公益財団法人 日本自然保護協会について
自然保護と生物多様性保全を目的に、1951年に創立された日本で最も歴史のある自然保護団体のひとつ。会員2万4千人。ダム計画が進められていた尾瀬の自然保護を皮切りに、屋久島や小笠原、白神山地などでも活動を続けて世界自然遺産登録への礎を築き、今でも日本全国で壊れそうな自然を守るための様々な活動を続けています。「自然のちからで、明日をひらく。」という活動メッセージを掲げ、人と自然がともに生き、赤ちゃんから高齢者までが美しく豊かな自然に囲まれ、笑顔で生活できる社会を目指して活動しているNGOです。山から海まで、日本全国で自然を調べ、守り、活かす活動を続けています。
http://www.nacsj.or.jp/

 

 

日本クマネットワークについて
日本クマネットワーク(JBN)は、日本における人間とクマ類との共存をはかるために作られたNGOです。クマに関する情報の共有、クマの保護や被害防止などに関する問題提起、地域の活動支援などを行っています。これまでに,国際クマ会議の日本開催,アジアのクマの現状と保全に関する調査,人里に出没するクマ対策に関する普及啓発と地域支援事業,九州のツキノワグマの絶滅に関する現地調査や全国のクマ類の分布実態調査,クマ類による人身事故防止のための調査など,人とクマに関わる様々な調査や活動などに取り組んできました。クマの研究者のみならず、自然保護活動家や国や地方の行政関係者、学生や主婦の方など、クマに興味のある様々な方が参加しています。
http://www.japanbear.org/
お問合せ先:http://www.japanbear.org/contact/

 

 

認定特定非営利活動法人 四国自然史科学研究センターについて
四国の優れた自然環境を次世代に引き継ぎ、また、社会的・文化的基盤の発展に寄与するために、2003年に創立されたNPO法人です。設立以来、活動の柱の一つとして、絶滅の危機にあるツキノワグマ四国地域個体群の保全のための調査研究に取り組んできました。自然史科学の研究者ならびに自然環境の現状と未来に関心を寄せる多くの方々の協力のもと、希少生物の基礎調査・研究を行い、野生生物を中心とする地域生態系の保全と環境の復元につとめています。また、調査・研究に基づく政策提言型のシンクタンクを目指すとともに、自然史科学の後継者を育成することを目的として自然観察会や講座などを行っています。
http://www.lutra.jp/
お問合せ先:sion@lutra.jp

 


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