N-Cafe 会員投稿コーナー
2025年11月5日
Contents
【完成】『どうぶつのアカチャンがうまれるまで』を出版しました
静岡県
タカギ ノネ(自然観察指導員)
生きものが増えるしくみをやさしく解説した児童書を、昨年末に緑書房から出版しました。生きものと言ってもここでは私たち人間と同じ哺乳類、そして鳥類の一部のみになりますが、私が動物園勤務時代に経験したことを基に書きました。省きがちである交尾は繁殖で外せない大切な行動の一つですので、しっかり入れてあります。求愛から交尾、出産(産卵、抱卵)、そして子育てまで種ごとに分けて解説しています。種によって大きく違うのは子育てです。母親だけで、父親だけで、母と父で、家族で、群れで……などさまざまな子育てのパターンがあることを、それぞれの種の生活パターンに合わせて見ていただければと思います。
監修は岐阜大学で動物の繁殖を専門としている楠田哲士先生で、私が動物園時代にも一緒に研究をしたことのある頼もしい方です。児童書ではありますが、大人向けのメッセージも入れましたのでぜひ親子で読んでいただきたいと思っています。

『どうぶつのアカチャンがうまれるまで』
発行:緑書房/A5判カラー
96ページ/価格:2200円(税込み)
【募集】第37回 和白干潟まつりを開催します! 11/23(日祝)
福岡県
山本廣子(和白干潟を守る会代表、自然観察指導員)
「和白干潟を守る会」は設立37年目になります。福岡県の博多湾にある和白干潟(約80ha)を全面埋め立てから守りましたが、沖合に401haの人工島が建設され(1994 年着工)、和白干潟は海水の流れが悪くなり、環境が悪化しています。私たちは、自然観察会、クリーン作戦、鳥や水質などの調査活動などの保全活動を続けてきました。
11月23日に「第37回和白干潟まつり」を開催します。「和白干潟の自然を楽しもう!~ラムサール条約登録をめざして!」が、今回のテーマ。観察会主体のお祭りです。野鳥観察、植物観察、干潟の生きもの観察などに参加できます。ステージもありコーラスやマジックショーもあります。多くの方にご参加いただけるとうれしいです。
詳細はこちら
(上)和白干潟(下)和白干潟まつりのバードウオッチングの様子
みなくち子どもの森から広がる人と自然のつながり
滋賀県
三皷明寛(甲賀市みなくち子どもの森、自然観察指導員)
甲賀市みなくち子どもの森(以下、子どもの森)は、自然をテーマとした公園で、誰もが気軽に自然や生きものと触れ合える場所です。25haにも及ぶ広大な敷地は、園内の保全作業やササユリの育成、行事や標本の整理などをお手伝いいただく個人や団体、企業など多くのボランティアの皆さんに支えられ守られてきました。そして、この人と自然とのつながりが認められ、2024年3月に環境省より「自然共生サイト」として認定されました。
2025年6月には、NACS-Jの自然観察指導員講習会を共催で開催し、ネイチャーポジティブ実現の原動力となる人材の育成を図りました。自然観察指導員に登録している子どもの森の職員も運営に協力するとともに、新たに職員2名が受講。参加者の皆さんやスタッフとして集まってくれた方など、多くの方たちとのつながりが広がりました。
また、8月にはNACS-J主催の「にっせーのせ!ネイチャースクールin甲賀」に協力し、農場で飛び交う昆虫や清流を泳ぐ魚の観察、ヒノキのストラップ作りなどを通して、普段自然と触れ合う機会の少ない親子の皆さんに子どもの森や甲賀の自然を存分に学び、感じていただくことができました。
今後も人と自然とのつながりを大切にし、生物多様性の保全に取り組んでいきたいと考えています。

自然観察指導員講習会で、子どもを対象とした観察会について話す子どもの森職員で自然観察指導員でもあるスタッフ
【募集】各地から自然保護関係者が集う全国フォーラムを開催 1/31(土)
東京都
稲場一華(国際自然保護連合日本委員会)
2020年までの生物多様性の世界目標である「愛知目標」達成に向けて協働するため、国際自然保護連合日本委員会(IUCN-J)では、日本のあらゆる自然保護関係者が集う会合「にじゅうまるCOP」を開催してきました。その後継の場として、2030年までの世界目標であるネイチャーポジティブ社会の実現に向けた「ネイチャーポジティブナショナルフォーラム」を開催します。
フォーラムでは、日本各地で進められている生物多様性保全の先進的な取り組みを紹介するとともに、ネイチャーポジティブの実現に必要な制度、資金、技術、人材などを多角的に議論します。2026年7月に熊本で開催予定の「グローバルネイチャーポジティブサミット」に向けて日本から発信できる国内の実践と議論の深化、関係者のネットワーク強化、そして社会の機運醸成を図ります。詳しくは、今後、IUCN-JのウェブサイトやSNSで公開しますのでご注目ください。
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2018年の「にじゅうまるCOP」
イベント案内、活動報告、成果物紹介や、自然観察で撮影した面白い写真などの投稿を大募集!
あて先
〒104-0033 東京都中央区新川1-16-10 ミトヨビル2F NACS-J編集室
Eメール:kaiho2@nacsj.or.jp(送信の際は、@を半角にしてください)



