日本版
ネイチャーポジティブ
アプローチ

いま世界では、生物多様性の損失を止め、自然を回復させる「ネイチャーポジティブ」の実現が求められています。 日本自然保護協会(NACS-J)は、「日本版ネイチャーポジティブアプローチ」として、自治体や企業などとのパートナーシップの構築と、生物多様性の定量的な評価に取り組み、地域からのネイチャーポジティブを実践しています。
ネイチャーポジティブ支援プログラム
「ネイチャーポジティブ支援プログラム」は、市町村を基盤としたネイチャーポジティブの実現を目指すため、生物多様性の重要地域の把握や目標の具体化などの4つのステップを、市町村や企業の皆さま向けにNACS-Jが支援させていただくものです。
市町村向けには「ネイチャーポジティブ自治体認証制度」を創設し、企業向けには「ネイチャーポジティブ貢献証書」を発行。市町村と企業のマッチングにも積極的に取り組み、連携協定等によるパートナーシップの構築を推進しています。

ネイチャーポジティブ自治体認証制度
「ネイチャーポジティブ自治体認証制度」は、自然を活かして地域づくりを進める市町村をNACS-Jが認証する制度です。生物多様性保全に関する計画等を策定し、ネイチャーポジティブに向けた取り組みを進めている市町村を4つの認証基準に基づいて審査してNACS-Jが認証します。審査は、自然科学や社会科学の専門家の皆様と一緒に行い、基準を満たした市町村には、「ネイチャーポジティブ認証書」を贈呈いたします。

ネイチャーポジティブ貢献証書
「ネイチャーポジティブ貢献証書」は、地域(市町村)全体を見据えたランドスケープアプローチでネイチャーポジティブの実現に取り組んでいる企業の貢献度をNACS-Jが評価して証書として発行するものです。
企業の取り組みが、世界目標(GBF)や市町村の設定した目標に貢献したかを定量的に評価することで自社のネイチャーポジティブに向けた取り組みの状況を客観的に可視化することができます。
生物多様性保全への貢献度は、気候変動対策の二酸化炭素の削減量などとは異なり、その評価がとても難しいと言われています。NACS-Jは、全国の専門家や研究機関にも協力していただき最新の科学的知見を活かして定量的に評価します。この証書は、TNFDで求められている企業による事業を通じた地域の自然への「依存度/影響」の評価や、「リスク/機会」「指標と目標」の検討及び開示に活用することもできます。
