大浦湾チリビシのアオサンゴ群集の白化。2025年12月2日撮影(写真:中野義勝)
2025年12月2日、名護市大浦湾での潜水調査により、広範囲にわたる多種多様なサンゴの白化が確認されました。同様の現象は、うるま市勝連半島沖など沖縄本島東海岸の一帯で、水深を問わず発生しています。日本サンゴ礁学会の中野義勝会長は、「40年間沖縄の海を見てきて初めての事態」と、その異常さを指摘します。通常、海水温が下がるこの時期に、大規模な白化現象が起きるのは極めて異例です。
大浦湾内の調査地「チリビシ」や「沖の瀬」では、アオサンゴ、ミドリイシ、クサビライシなど多くの種で不規則な白化が見られました。中野会長は、単純な高水温が原因ではなく、長引いた夏の暑さによるサンゴの疲弊に、急激な冷え込みが重なったことが引き金になった可能性もあると推測しています。
特筆すべきは、この現象が東海岸に限定されており、西海岸や周辺の離島(慶良間諸島、石垣島、西表島、久米島、奄美大島)では確認されていない点です。過去に例のない特異な現象として、今後の動向を注視する必要があります。
担当者からひと言
安部 真理子(あべ まりこ)日本自然保護協会(NACS-J)保護担当
真冬の限られた地域でのサンゴ白化。原因は不明ですが、早く元気に復活してほしいです。


