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活動レポート

株式会社ゴールドウインにネイチャーポジティブ貢献証書を授与しました

2025年12月12日

フィールド

里山

左:株式会社ゴールドウイン 渡辺 貴生 代表取締役社長CEO
右:公益財団法人日本自然保護協会 理事長 土屋俊幸

公益財団法人日本自然保護協会(以下、NACS-J)は、株式会社ゴールドウイン(以下、ゴールドウイン)にネイチャーポジティブ貢献証書(以下、貢献証書)を授与しました。ゴールドウインが富山県小矢部市で取組んでいる生物多様性の保全と再生活動(2024年の活動)において以下の貢献を証明しています。

  • 多くの専門家とともに小矢部市内の生物多様性保全上重要な場所を19カ所(約5,061ha)特定して、科学的に地域全体の生物多様性の保全と再生に向けた空間計画策定に資する情報を整理したこと。
  • 上記19カ所の1つであることが明らかになった「ゴルフ倶楽部ゴールドウイン及び興法寺」の敷地内(約99ha)において生物多様性の現状評価を実施し、富山県の天然記念物指定地を含む当該地の自然共生サイト登録に向けた保全計画策定に資する情報を整理したこと。

また、貢献証書には、これらゴールドウインの貢献が、ネイチャーポジティブ社会の実現に向けて「昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)」で採択された世界目標のターゲット1「生物多様性の損失を減少させるための地域全体の計画づくりと管理」と、ターゲット3「陸と水域・海の30%の保全」にも資する取組みであることもあわせて記載しています。

貢献証書は、地域(市町村)全体を見据えたランドスケープアプローチ1でネイチャーポジティブの実現に取り組んでいる企業の貢献度を客観的に可視化するもので、NACS-Jが企業の皆様に発行しています。生物多様性の保全や再生に力を入れる企業の取組みが、世界目標(昆明・モントリオール生物多様性枠組)や市町村の設定した目標にどれくらい貢献しているかを定量的に評価して、TNFD2など企業の自然関連情報開示においても活用できる証書になっています。今年度はゴールドウインをはじめ6社に発行しました。

NACS-Jは、ランドスケープアプローチで生物多様性の保全や再生に取り組んでいる企業に対して貢献証書を毎年発行していく予定です。現在は以下の要件を満たしている企業に発行しています。

現在の発行要件

  • 地域(市町村)全体を見据えたランドスケープアプローチで生物多様性の保全や再生に取組んでネイチャーポジティブへの貢献を目指していることが何らかの形で明文化されていること。
  • 当該市町村において自治体との連携がある、もしくは連携にむけた働きかけをしていること。
  • 当該市町村の自然環境に顕著な負の影響を及ぼすような企業活動やその計画が無いこと。
  • 当該市町村内の自社敷地以外の場所に対して生物多様性の保全や再生に資する貢献があること。

発行を希望する企業の皆様はお問い合わせください。

1:ランドスケープアプローチ
一定の広がりのある地域において、土地・空間計画をベースに多様な人間活動と自然環境を総合的に取り扱い、課題解決を導き出す手法。

2:TNFD
企業活動が自然にどの程度依存し影響を与えているかを評価し、自然関連リスク・機会への対応を株主や投資家等に対して開示する枠組み。自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)が2023年に国際的な開示ガイドラインを公表した。

以上

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