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活動レポート

ハリエダミドリイシ群集の増加・変化するサンゴ礁

2025年11月5日

フィールド

アオサンゴ群集を覆うハリエダミドリイシ群集(矢印)

9月17日、沖縄県本島中部、東海岸勝連半島のサウストゥサウスと浮原アオサンゴ群集でサンゴ礁の健康度を調査するリーフチェックを実施しました。両地点ともサンゴの被度は全体としては66.3%と高く、昨年同様良好でした。

一方で、サウストゥサウスのスリバチサンゴ群集は弱り、一部死亡やシアノバクテリア付着、他種サンゴやソフトコーラルの侵入がありました。今年は大規模なサンゴの白化は見られないものの、沖縄への台風の接近が少なく、海水が十分にかき回されていないなどの理由で水温が31度と高く、今後、白化の拡大への懸念があります。

また、浮原アオサンゴ群集では、近年、ハリエダミドリイシ群集がアオサンゴ群集を覆い始めています。アオサンゴを観光資源としている地元から懸念の声が寄せられていたことから、サンゴ礁生態学の専門家を同行して調査を行いました。専門家からは、ハリエダミドリイシ群集の密集は限定的で、大きな台風で勢いが弱まる可能性があるとの指摘がありました。今後も経過を見る必要があります。

担当者からひと言

安部さんの顔写真

安部 真理子保護担当

今回の調査では、サンゴ群集の変化が見られました。海の下では、サンゴ群集の厳しい生存競争が繰り広げられています。

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