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自然を知るWEBマガジン「知ろう、自然のこと。」

【おうちでできる自然観察】野菜で自然観察

自然観察ツール

2020年5月11日

毎日の食卓に上る野菜も自然の一部です。工夫次第でおもしろい自然観察がたくさんできます。ここでは、全国のNACS-J自然観察指導員の皆さんからお寄せいただいたアイディアをご紹介します。

このページは、2020年4月、新型コロナウイルス感染拡大の影響で学校が休校となり、外出も難しい状況にあったときに、ご自宅のベランダやお庭、身近な場所でも自然の不思議をみつけられる「自然観察」のヒントとなる教材資料や、お役立ち情報をまとめたページです。遠くに行かなくても身近な場所でできる自然観察の方法で、自然への眼差しや気づきを育むためにご利用ください。

身近な野菜や果物の観察アイディア集

  • ニンジンの葉っぱを観察しよう。浅い皿にヘタをのせ、毎日水やりをして育ててみよう(伊藤真樹子さん他多数)
  • その食材は何色ですか?食材の色を日本の伝統色から探してみよう!例えばピーマン。ただの緑じゃないよ。「ちとせみどり」というお茶からついた色の緑に近いですね(Abbyさん)
  • チンゲンサイ、ホウレンソウ、セロリなどを付け根近くで切り、断面に絵の具を塗って紙にスタンプして形を観察しよう。西洋バラの花のような形になるよ。花びらはもともと葉が変形したものと考えると、葉の付き方と共通していることに気が付けます。(坂本卓也さん)
  •  野菜や果物のタネを観察しよう!イチゴやリンゴ、バナナを輪切りにして、種のある場所や数、大きさや色の違いを調べてみよう。育ち方や種類の違いに関心が向けられるかも。そもそも食べているのは種?実?それ以外?(みえまるさん)

ニンジンのへたを捨てるなんてもったいない!-ニンジンのへたを育ててみよう-

一寸木 肇(NACS-J自然観察指導員講師/大井町教育委員会おおい自然園園長)

1.ニンジンのへたとコップと水で

調理をすると捨ててしまうことが多いニンジンのへたを育ててみよう。やり方は簡単だ。
切り落としたニンジンのへたをコップに入れ、へたが浸るくらいに水を足し、置いておくだけ。コップがなければ、プリンカップでもよいけれど、できれば透明な容器のほうが、成長の様子が見えて都合がよい。
毎日見て、水が少なくなったら足してあげる。1週間もたたないうちに緑色の葉が出て、伸びていく。

2.成長を記録しよう

葉は出始めるとどんどん伸びてくる。その様子をスケッチしたり、デジタルカメラやスマホで撮影したりして、記録してみよう。日時は忘れずに。
ニンジンのへたの変化も見逃せない。切った直後にくらべて、かたさや色は変化したか、触って確かめてみよう。
なお、大きくなった葉は油炒めに使えるから、おいしくいただこう。その頃には、もとのへたは柔らかくなってきて、調理には使えなくなる。栄養分を葉に送ってしまったからだ。植物は種子からだけでなく、成長できるしくみをもっているものもあるんだ。

3.ニンジンのほかにもできるかな

冷蔵庫の野菜室などを見て、ほかにもできそうな野菜があるか探し、チャレンジしてみよう。もちろん、おうちの人に相談して進め、家族みんなで観察を楽しめるといいね。

【おうちのかたへ】
アメリカの海洋生物学者だったレーチェル・カーソンは、著書『沈黙の春』で、農薬の害を告発しましたが、彼女は別著『センス オブ ワンダー』の中で次のように述べています。ぜひ、おうちでできることにチャレンジしてみましょう。

もし、あなた自身は自然への知識をほんのすこししかもっていないと感じていたとしても、親として、たくさんのことを子どもにしてやることができます。・・・台所の窓辺の小さな植木鉢にまかれた一粒の種子さえも、芽をだし成長していく植物の神秘について、子どもといっしょにじっくり考える機会をあたえてくれるでしょう。

訳:上遠恵子