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調査方法(マニュアル・調査票)

モニタリングサイト1000里地調査

里山は、森林や水田、ため池、というように多様な環境が入り交じった場所です。
また、森林が宅地になったり、水田が放棄されたりと、
人間の利用次第で短期間でも環境が大きく変わることもあります。
このような複雑な場所の生態系の変化を捉えるために、
モニ1000里地調査では8項目にわたる総合的な調査項目を実施しています。

調査項目には、植物や鳥類などの生物調査や、植生や土地の利用のあり方から人間活動を捉える調査もあります。また、ホタルやカヤネズミといった「指標生物」を調査することで、水辺と森のつながりや、森林や草原の手入れの程度など、里地里山の状態や変化を捉えます。なお、全ての調査は市民の皆さんが取り組みやすいように調査設計しており、特別な技術や知識がなくても簡単で効率的に調査が実施できます。

※2022年度をもって水環境調査の全国調査は終了しました。

調査項目

調査項目ごとに、目的や調査方法などの調査概要、調査マニュアルと現地で使える記録用紙、
イラストや図を加えてわかりやすく解説した簡易マニュアル、調査結果を入力する入力用フォーム、
調査方法を解説した解説動画などをまとめています。

※入力用フォームは、正式登録された調査サイト用にフォーマットされていますが、調査マニュアルや記録用紙、簡易マニュアルなどは、
まだ調査に参加されていない方でも、自分の活動する里山などで試験的に調査・記録を取りたいという場合にご活用いただけます。

植物相

目的

草本植物を主な対象として、生態系の基盤をなす植物の相を把握するとともに、開発や管理放棄、外来種による影響を把握する。

調査手法

調査ルートを設定し、月に1回、花や実など有性繁殖器官のみられる植物(主に草本)の種名を記録する。

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鳥類

目的

生態系で多様な役割を担う鳥類を把握するとともに、それを通じて異なる景観スケールでの環境変化を把握する。

調査手法

繁殖期と越冬期に、調査ルート上の半径50m以内で確認された鳥類の種名・個体数を記録する。

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中・大型哺乳類

目的

生態系ピラミッドに大きな影響を与える中・大型哺乳類を把握するとともに、サイト周辺を含めた広域的な環境変化を把握する。

調査手法

春から秋にかけて、赤外線センサー付き自動撮影カメラを使用して、中・大型哺乳類の相と個体密度を記録する。

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カヤネズミ

目的

定期的な刈取り管理・撹乱をうける草地の分布(面積や連続性)を評価する。

調査手法

初夏と秋に、「球巣」の確認により、カヤネズミの営巣区画の分布を記録する。

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カエル類

目的

浅い水域と森林の連続性を評価する。

調査手法

春先にアカガエル類(ヤマアカガエル・エゾアカガエル・ニホンアカガエル)の卵塊総数を記録する。

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チョウ類

目的

森林や草地の植生の状態を評価する。

調査手法

月に1~2回、調査ルート上の半径5m以内で確認されたチョウ類の種名・個体数を記録する。

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ホタル類

目的

水辺の複合的な環境条件(岸辺・水質・集水域・景観などの環境条件)を評価する。

調査手法

ゲンジボタル・ヘイケボタルの飛翔成虫の分布と、発生ピーク時の個体数を記録する。

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植生図(人為的インパクト)

目的

サイト内の相観植生のタイプと空間構造を把握するとともに、景観レベルでの人為的インパクトの影響を評価する。

調査手法

相観植生図を作成し、各植生の凡例面積を記録する。

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水環境※2022年度をもって全国調査を終了

目的

生態系の基盤としての水環境の特性を把握するとともに、集水域での土地利用変化の影響を把握する。

調査手法

調査地点ごとの水位・流量、水温、水色、pH、透視度を記録する(毎月~年4回)。

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