学校で使用する

学習指導要領との対応

学校教育法第二章「義務教育」のうち第二十一条第二項には、
 

学校内外における自然体験活動を促進し、生命及び自然を尊重する精神並びに環境の保全に寄与する態度を養うこと

 
と定められています。
 
身近な自然は実地で体験することも可能ですが、魚類や鳥類などにはダイナミックな回遊・渡りを行う種が多く存在し、その全容を「体験」することは困難です。
 
『うなぎいきのこりすごろく』は、「ニホンウナギの一生」という実際に体験することが不可能な現象について、ゲームを通じて疑似体験することを可能にしました。このゲームによって、環境を保全すること、資源を持続的に利用することの大切さと難しさを学ぶことができます。

対応する学年

小学校4年生以上

 
 
対応する科目

総合学習・社会・理科・国語

小学校学習指導要領第5章「総合的な学習の時間」に掲げられている目標

「横断的・総合的な学習や探究的な学習を通して,自ら課題を見付け,自ら学び,自ら考え,主体的に判断し,よりよく問題を解決する資質や能力を育成するとともに、学び方やものの考え方を身に付け,問題の解決や探究活動に主体的,創造的,協同的に取り組む態度を育て,自己の生き方を考えることができるようにする」

に対応します。
 
「ウナギいきのこりすごろく」を用いた学習指導案は、横断的・総合的な課題に関する基礎的な知識を学習した上で、児童が自ら解決策を主体的に、グループの協同の中で考えるように設計されています。
 
これらの内容は、第3「指導計画の作成と内容の取扱い」の2のうち

(2)「問題の解決や探究活動の過程においては,他者と協同して問題を解決しようとする学習活動や,言語により分析し,まとめたり表現したりするなどの学習活動が行われるようにすること」

および

(5)「グループ学習や異年齢集団による学習などの多様な学習形態,地域の人々の協力も得つつ全教師が一体となって指導に当たるなどの指導体制について工夫を行うこと」

に対応しています。

ウナギの採捕及び養殖が行われている地域においては、小学校学習指導要領第2章第2節「社会」に掲げられている第3学年及び第4学年の

目標(1)「地域の産業や消費生活の様子、人々の健康な生活や良好な生活環境及び安全を守るための諸活動について理解できるようにし,地域社会の一員としての自覚をもつようにする」

に対応します。
 
第5学年では

目標(1)「我が国の国土の様子,国土の環境と国民生活との関連について理解できるようにし,環境の保全や自然災害の防止の重要性について関心を深め,国土に対する愛情を育てるようにする」

および

目標(2)「我が国の産業の様子,産業と国民生活との関連について理解できるようにし,我が国の産業の発展や社会の情報化の進展に関心をもつようにする」

に対応します。

第5学年の場合、小学校学習指導要領第2章第4節「理科」に掲げられている

目標(2)「植物の発芽から結実までの過程,動物の発生や成長,流水の様子,天気の変化を条件,時間,水量,自然災害などに目を向けながら調べ,見いだした問題を計画的に追究する活動を通して,生命を尊重する態度を育てるとともに,生命の連続性,流水の働き,気象現象の規則性についての見方や考え方を養う」

および

内容Bの(2)「動物の誕生」の「魚を育てたり人の発生についての資料を活用したりして,卵の変化の様子や水中の小さな生物を調べ,動物の発生や成長についての考えをもつことができるようにする

に対応します。

第6学年の場合、

目標(2)「生物の体のつくりと働き,生物と環境,土地のつくりと変化の様子,月と太陽の関係を推論しながら調べ,見いだした問題を計画的に追究する活動を通して,生命を尊重する態度を育てるとともに,生物の体の働き,生物と環境とのかかわり,土地のつくりと変化のきまり,月の位置や特徴についての見方や考え方を養う」

および

内容B「生命・地球」の(3)「生物と環境」の「動物や植物の生活を観察したり,資料を活用したりして調べ,生物と環境とのかかわりについての考えをもつことができるようにする」

に対応します。
 
また、海と川のつながりを取り上げているため、

内容の取扱いの(3)「内容の「B生命・地球」の(3)のアについては,水が循環していることにも触れるものとする」

にも対応することができます。

『うなぎ[いきのこり]すごろく』を用いた学習指導案に含まれるグループディスカッションは、第3学年及び第4学年の場合、小学校学習指導要領第2章第1節「国語」に掲げられている

目標の(1)「相手や目的に応じ,調べたことなどについて,筋道を立てて話す能力,話の中心に気を付けて聞く能力,進行に沿って話し合う能力を身に付けさせるとともに,工夫をしながら話したり聞いたりしようとする態度を育てる。」

に対応します。
 
内容としては、「A話すこと・聞くこと」のうち特に

「イ 相手や目的に応じて,理由や事例などを挙げながら筋道を立て,丁寧な言葉を用いるなど適切な言葉遣いで話すこと。」、「エ 話の中心に気を付けて聞き,質問をしたり感想を述べたりすること。」、「オ 互いの考えの共通点や相違点を考え,司会や提案などの役割を果たしながら,進行に沿って話し合うこと。」

に対応します。
 
また、教科書に光村図書を用いている場合、

「ウナギのなぞを追って」(平成27年度版4年下)

における学習を深める教材として利用できます。
 
第5学年及び第6学年の場合も同様に、グループディスカッションが目標の(1)、内容のAに対応します。