福井県敦賀市にある中池見湿地は、2005年から「モニタリングサイト1000里地調査」のコアサイトとなり、今年で5年目を迎えました。そこで活動を広く知っていただくために、調査を行うNPO法人ウェットランド中池見とNACS-J主催で現地見学会と発表会を開催しました。また合わせてモニ1000里地調査の交流会も開催しました。

<2月26日現地見学会>雪の影響を心配していましたが奇跡的な快晴!中池見湿地では産卵したての透き通ったニホンアカガエルの卵塊も見ることができ、ヤマアカガエルのかわいい鳴き声も聞かれました。当日は一般の参加者の他、モニタリングサイト1000の検討委員や環境省の方、スタッフも入れて47人が参加し、中池見の調査メンバーが案内する中、参加者それぞれが得意分野の生きものに夢中になっていました。春の兆しを感じる時期に様々な生きもの達に会うことができ、参加者の皆さんは中池見を満喫していたようです。

現地見学会の様子

快晴の現地見学会(2月26日)

中池見湿地の様子(2月26日)

中池見湿地の様子(2月26日)

<2月27日午前 調査発表会>中池見湿地で実際に調査するメンバーが、植物、鳥類、チョウ類、カヤネズミ、哺乳類について5年間の調査結果や活動の様子を発表しました。各項目の専門家のコメントや質疑応答も活発になされ、中池見湿地の調査員の方にとって、今後の活動につながる有意義な場となったように思います。当日はスタッフも入れて53人が参加し、NHKや新聞社も取材に来てくれました。NHK福井放送局は調査発表会の取材からなんと30分後のお昼のニュースで放映されたそうです!すごい技ですね。

■中日新聞 ※時間がたつとリンクが切れます
敦賀の中池見湿地の鳥類調査で161種確認 NPOモニタリング報告
http://www.chunichi.co.jp/article/fukui/20110228/CK2011022802000103.html

■福井新聞 ※時間がたつとリンクが切れます
中池見ホタル復活、保全成果発表 敦賀 バイパス排水懸念も
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/event_calture/26590.html

発表会(2月27日)

発表会(2月27日)

 <2/27午後 サイト間交流会>発表会後にモニ1000里地調査の関係者があつまり交流会を開催しました。交流会には、中池見湿地のほか、茨城、埼玉、大阪、滋賀、石川、富山から7サイトの調査メンバーが集い、検討委員や環境省、NACS-Jも含めて全35人となりました。各地の活動紹介では、活動だけでなく調査結果も発表いただき、まるで「調査発表会」のようでした。このおかげで参加者同士の活動状況を共有できました(直前まで準備いただきありがとうございます!)。その後、調査項目ごとに分かれ、調査の疑問や課題などを話し合いました。「植物・カヤネズミチーム」では「イネ科図鑑がほしい」といった提案や、「チョウ類・水・ホタルチーム」では「水位の記録は、調査地にノートを置いて調査に来た人がノートに記録する」といったアイディア、「哺乳類・鳥類・カエル類チーム」では、「哺乳類の最終同定の結果を返してほしい」といった要望等が出されました。今後につながるたくさんの意見が出され、密度の濃い交流会となりました。

次回の開催地はまだ未定ですが、今回参加されなかった調査員の皆さんも、またのご参加をお待ちしています。

サイト間交流会各地の活動発表(2月27日)

サイト間交流会 各地の活動報告

サイト間交流会の項目話し合い(2月27日)

サイト間交流会 調査項目に分かれて話し合い