北海道を縦断する32万haの保護地域づくりを目指す。
一般に北海道は自然が多いといわれていますが、一部の高山帯以外の土地の利用の考え方は、現在も基本的には「自然は利用するもの」という考えから、都市化と農林業のための場の拡大が続いている場所といえます。北海道で最も有名な山塊・大雪山地と日高山脈は、それぞれ国立公園、国定公園でもありますが、山塊全体としてみると、よい森林になるに従い、あるいは低い標高になるに従って保護のための規制が緩くなり、木材生産や道路開発などの土地利用が行われています。この山塊の森林地帯で最も広いのが国有林であるため、NACS-Jでは林野庁・北海道森林管理局が設置した生物多様性検討委員会に委員として参加し、2008年から大雪山地と日高山脈の生物多様性保全のため、保護地域を拡大・連結・統合するプランづくりを進めています。