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泡瀬干潟のラムサール条約湿地登録に向けた鳥獣保護区設置についての要望書を提出しました

2021.01.22
要望・声明

2020年12月、沖縄県がラムサール条約登録のために提案した鳥獣保護区の範囲に対し、説明会では反対の意見が多く出されたとされています。

これを受けて、日本自然保護協会(NACS-J)は他団体とともに、泡瀬干潟の保全に長く関わってきた立場から、引き続き、多様な立場の市民との意見交換を重んじ、沖縄県にラムサール条約湿地登録に向けた取り組みをお願いする要望書を提出しました。

泡瀬干潟のラムサール条約湿地登録に向けた鳥獣保護区設置についての要望書(PDF/90KB)


2021年1月18日

沖縄県知事 玉城 デニー 様
沖縄県環境部長 松田 了 様

泡瀬干潟を守る連絡会
共同代表 小橋川共男・漆谷克秀

ラムサール・ネットワーク日本
共同代表 陣内隆之・金井 裕・上野山雅子・高橋 久・永井光弘

公益財団法人 日本自然保護協会
理 事 長 亀山 章

泡瀬干潟のラムサール条約湿地登録に向けた鳥獣保護区設置についての要望書

泡瀬干潟のラムサール条約湿地登録についての沖縄県のご尽力に感謝いたします。

さて、登録のための具体的取り組みとして、沖縄県は沖縄市に埋立地を含む鳥獣保護区の範囲を昨年提案(環自第1106号)しました。その案に対し、沖縄市長などから反対の意向が出されたことを受け、2020年12月23日に実施した泡瀬復興期成会と東部海浜開発事業推進議員連盟への説明会では、埋立地を外し規模を縮小した見直し案についても提案しています。

ところが、説明会では見直し案についても反対の意見が多く出され、妥協点を探して、歩み寄りを求める雰囲気ではなかったと報じられています(沖縄タイムス、2020年12月28日など)。

私たち環境保護団体は県が環自第1106号にて提案された案の実現を希望していましたが、今回は見直し案での登録を進めるという段階的な措置を適用し保全を進めていただきたいと考えています。そのためには複数回の説明会を開き多様な立場の市民と意見交換することが大事です。

2021年1月12日に泡瀬干潟を守る連絡会が要請した際に沖縄市当局などへの説明会を1~2月の間に実施していただけると伺いましたが、昨年秋には、オンラインの導入等も含め、多様な立場の市民への説明会の必要性を検討されておられましたことから、説明会を1~2月の間にぜひ実現していただくよう要望いたします。

私たちは、埋立地を外した見直し案で手続きが進められることを心から望んでおりますが、困難な場合には、規模をさらに縮小しラムサール条約登録に向けた手続きを進めていただきたいと考えています。そのためにも、沖縄市の賛意が得られている(沖市環第327014号)比屋根湿地を鳥獣保護区に指定することを早急にご検討いただきたく思います。

比屋根湿地はクロツラヘラサギなど多くの野鳥が飛来し、トビハゼやマングローブゴマハゼなど54 種の魚類、シオマネキやオキナワアナジャコなど35 種以上の甲殻類など多様な生物が確認されている重要な湿地です。

ラムサール条約湿地の登録後の拡大については、我が国でも数例が存在するため、同様に一部の手続きを進めるということを第一歩としてご検討いただきたく思います。

以上


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