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米軍普天間飛行場代替施設建設事業の工事再開に対する抗議書を出しました

2018.11.02
要望・声明

日本政府により米軍普天間飛行場代替施設建設事業工事が再開されつつあります。日本自然保護協会は日本政府に対し、生物多様性豊かな自然環境を守る活動に取り組む立場から、本工事を進めることに対し強く抗議する声明を出しました

日本政府による米軍普天間飛行場代替施設建設事業の工事再開に対する抗議(PDF・145KB)


2018年11月2日

内閣総理大臣    安倍 晋三 様
内閣官房長官    菅    義偉 様
国土交通大臣    石井  啓一様
防衛大臣      岩屋   毅  様
環境大臣      原田  義昭様
沖縄・北方担当大臣 宮腰  光寛様
沖縄防衛局長    中嶋 浩一郎様

 

日本政府による米軍普天間飛行場代替施設建設事業の
工事再開に対する抗議

 

公益財団法人 日本自然保護協会
理事長  亀山 章

 

米軍普天間飛行場代替施設建設事業(以下、「同事業」)について、政府は公有水面埋立承認を撤回した県への法的対抗措置として、行政不服審査法に基づき沖縄県による埋め立て承認撤回の効力を一時的に止める執行停止を決定し、工事が再開されつつあることが報じられている。日本自然保護協会は、生物多様性豊かな自然環境を守る活動に取り組む立場から、生物多様性豊かな自然環境を有する場所において工事を進めることに対し強く抗議する。

8月31日に沖縄県が公有水面埋立承認を撤回した際の根拠である、政府の環境保全措置の不備は改善が見られていないだけでなく、撤回後に日本自然保護協会が実施した調査において、同事業実施区域近辺に位置する長島の鍾乳洞は日本でほかに報告例のない貴重なものであることが確認され、海草藻場やサンゴ類の豊かさも再認識された。

本年10月21日から29日までアラブ首長国連邦の首都ドバイで開催されたラムサール条約第13回締約国会議において海草藻場の大切さとウミガメの産卵地の保全に関する決議が採択され、世界的にその大切さが再認識され保全に向けて努力することが合意されたばかりである。工事再開は世界的な流れに逆行するものである。

 

参考:
The 13th Meeting of the Conference of the Contracting Parties to the Ramsar Convention on Wetlands (COP13)
https://www.ramsar.org/event/13th-meeting-of-the-conference-of-the-parties


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