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2014.12.23

南三陸町 入谷地区で自然との「ふれあい調査」を行ってきました。(その一)

 icon_syumiya.jpg 保護・研究部の朱宮です。
 
 
NACS-Jでは、昨年、宮城県南三陸町で集水域に注目して水戸辺川上流から下流にかけて植生調査(陸上植物、アマモ分布調査)、水環境、水生昆虫調査を実施しました(「東日本海岸調査報告書2013」参照)。
あわせて沿岸での人と自然とのふれあい調査を実施したいと考え地元の方と昨年の12月から相談をしていました。
2年前に波伝谷地区でふれあい調査をさせていただいたのですが、復興の途上であり、参加していただいた地元の方にも余裕がなく、ご無理をお願いしてしまったと反省点も多かったのです。それでも、海辺にくらす人が海に対してどんな思いを持っているのか、そのほんの一部を知ることができてたいへん有意義な取り組みとなりました。
 
そこで今回は、大正大学の山内さん、上山八幡宮神職の工藤さんが南三陸町のまちづくり協議会の公園部会の会合を開いていた時に参加させていただき、ふれあい調査を実施するならどこの地区がよいか相談をしました。
その時に紹介していただいたのが、入谷地区です。内陸の地区ではありますが、公民館の阿部館長さんを訪ねたところ積極的に話を聞いてくださり、まずはここで実施しようと決めました。ちょうど、波伝谷地区出身の鈴木卓也さん(モニ1000の調査の担当であり、南三陸ネーチャーセンター友の会の代表でもあります)が、シリーズで勉強会を入谷公民館で行っており、その入谷勉強会シリーズに位置づけてもらう形で実施していくことになりました。
 
第1回目は2013年12月22日に「いりやど」という入谷の研修施設で行いました。

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自然とのふれあいアンケートということで、参加してくれた方に、目に浮かぶ風景、耳に残る音、鼻に思い出す匂い、肌によみがえる感触、舌になつかしい味、第六感的なもの、という質問ごとに付箋に書いてもらいました。すると、舌になつかしい味が72項目ともっともたくさんのふれあいが出てきました。続いて、目に浮かぶ風景67、肌によみがえる感触47となりました。項目を分野別にまとめてみると、食、農業、養蚕に関してが最も多いふれあいであることがわかりました。
 
そこで、2014年1月23日に実施した第2回のふれあい調査では、食、農業、養蚕に関して1年を春夏秋冬の4季節にわけてどんなふれあいがあったのか付箋に書いてもらい、大きな円を描いて4つの季節に分けた模造紙に貼ってもらいました。
 
 

iriya_fureaichosa2.jpg
 
すると、食だけとってもたくさんの項目が出てきて一年を通じていろいろな自然の恵みを利用していたことがよくわかりました(上写真)。また、食の中でも干し柿、カヤの実(コウセン)、ガマズミ(ソゾメ)、タラの芽などは比較的多く皆さんが記載していました。しかし、一方で、他からみると比較的海に近いところにありながら、海の恵みについては一切でてきませんでした。もちろん、まったく食べていなかったということはないかと思いますが、ハレの日など限られた日だけだったのかもしれません。
こうした取り組みを通じて自然の恵みを最大限に活用していた当時のくらしの一部を知ることができました。
 
 
( ↓ その後、地元の方からお話ししていただく調査の様子もレポートとしています。)
 

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