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河川生態系の保全・ダム問題

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2014.02.07

種の保存法政令指定種アユモドキ生息地における亀岡市の京都スタジアムの計画に対して要望書を提出しました。

種の保存法の「国内希少種」指定種アユモドキ(淡水魚、国指定天然記念物、環境省絶滅危惧ⅠA類)の生息地は、全国でも数カ所に限られています。現在、京都府と亀岡市が進めている京都スタジアムの計画地は、近畿地方に唯一残る生息地であるにも関わらず、京都府と亀岡市が拙速に都市計画手続きを進めようとしています。これに対して、NACS-Jは、アユモドキの生息地環境の詳細な調査と影響予測をすること、都市計画手続きを中断し、京都スタジアムの計画は根本から見直すこと、将来にわたり持続的に保全できる社会的しくみを目指すことなどを求める要望書を提出しました。

2014(平成26)年2月6日
京都府知事 山田 啓二 殿
亀岡市市長 栗山 正隆 殿
公益財団法人 日本自然保護協会
理事長 亀山 章

種の保存法政令指定種アユモドキ生息地における

亀岡市都市計画及び京都スタジアムの計画に対する要望書

「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律」(種の保存法)の「国内希少種」に政令指定されているアユモドキ(淡水魚、国指定天然記念物、環境省絶滅危惧ⅠA類)の生息地は、全国でも数カ所に限られ、京都府と亀岡市がすすめる京都スタジアムの計画地は、近畿地方に唯一残る生息地であり、その計画のすすめ方や保全策の不確実性について、日本魚類学会、日本生態学会はじめ、多くの専門家や団体から問題の指摘と計画の見直しの要望が出されている。
平成26年1月21日には環境大臣からも、京都府と亀岡市が設置した環境保全専門家会議の意見を十分に聴取し、環境保全措置を実施計画に反映を反映させるように意見がつけられている。
日本自然保護協会としても、湿地の生態系と希少種の保全の観点から、京都府と亀岡市が拙速に都市計画手続きを進めようとする姿勢は問題と考え、生物多様性の保全の意識を問うためにも、下記を要望する。
1. アユモドキは氾濫原や水田耕作による湿地環境を巧みに利用して適合した生態と生活史を持つために、安易な移植や人為的な生息地の造成では十分な効果が保証されず、野生下で生息する場所を最優先に保護すること。
2. アユモドキの生息や繁殖には、水田からのプランクトンの供給や湧水の水系が重要な要素であるため、計画地だけにとどまらず駅北地区を含めたより広域の水系や地下水脈の詳細な調査を行い、工事が及ぼす影響の予測と評価をすること。
3. 環境保全専門家会議では、環境保全措置だけにとどまらない科学性と合理性に基づく議論を保証し、その検討結果を尊重すること。また、都市計画手続きを中断し、京都スタジアムの計画は根本から見直すこと。
4. アユモドキをはじめとする水生生物が共存してきた農業を尊重し、地域の営みと湿地の生態系の保全が両立できるよう、住民や専門家を含めた協議会を行政が設置し、将来にわたり持続的に保全できる社会的しくみを目指すこと。
以上

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▲アユモドキ(撮影:細谷和海)

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