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吉野川第十堰問題・河口干潟の保全

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2012.10.25

貴重な河口干潟に「阿波しらさぎ大橋」を建設した 徳島県は、供用後のモニタリングをする責任がある。 徳島県知事に意見書を提出。

吉野川河口域を横断する「阿波しらさぎ大橋」の供用後のモニタリングを求める意見書


建設中の阿波しらさぎ大橋(2011.11)

日本自然保護協会は、1998年に吉野川第十堰問題小委員会設置して、吉野川可動堰建設が吉野川に与える影響をまとめ、1999年に意見書を提出しました。その際、吉野川の特筆すべき重要性として第十堰下流の汽水域と吉野川河口に広がる干潟の存在を指摘しました。吉野川河口に高速道路を計画している日本道路公団、沖洲第二期埋立事業および東環状大橋を計画している徳島県には、「吉野川河口干潟に与える複合的な影響を共同でアセスメントするよう」求めましたが、それぞれの事業の進度が異なり、アセスメントの根拠となる法令も異なるとして退けられました。
その後、東環状大橋の着工間近にも、改めて着工の中断と、環境影響調査の実施を求めてきました。

 


2012年10月25日
徳島県知事 飯 泉 嘉 門 様

 

公益財団法人 日本自然保護協会
理 事 長 亀 山 章

 

吉野川河口域を横断する「阿波しらさぎ大橋」の
供用後のモニタリングを求める意見書

 

日本自然保護協会は、1990年代から河川生態系を分断する堰・ダムや河口域の埋め立て、橋脚などの公共事業に対して保護活動を続けてきました。

 

吉野川河口干潟を通過する東環状大橋に対しても、河口域の生物多様性を守るため十分な環境アセスメントを行うことや事業の改善を求めてきました。東環状大橋が、「阿波しらさぎ大橋」として2012年4月から供用が開始されたことを受け、以下の意見を申し述べます。

 

吉野川河口域は、シギ・チドリ類の渡り鳥の生息地であり、シオマネキやルイスハンミョウなどの絶滅危惧種が生息し、地域住民の自然とのふれあいの場となっています。
 

 

全国で干潟が減少するなかで、環境省の「日本の重要湿地500」に選定され、「東アジア・オーストラリア地域シギ・チドリ類重要生息地ネットワーク」の参加地であるほか、2003(平成15)年から8年間にわたって行われた「東環状大橋(仮称)環境モニタリング調査」でも、吉野川河口域が生物多様性の保全上重要な地域であることが明らかにされています。
 

 

 このような貴重な河口干潟に「阿波しらさぎ大橋」を建設した県は、建設後の影響をモニタリングする責任があります。県は、シギ・チドリ類をはじめとする自然環境への影響について、モニタリングと評価の体制を整えるとともに、モニタリング結果を市民や研究者に公開し、河口沿岸域の保全に努めるべきです。
 

 

さらに、残された河口域には、四国横断自動車道をはじめとするこれ以上の開発を行うべきではありません。

 

以上

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