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沖縄・泡瀬干潟の保全

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2011.06.03

泡瀬干潟埋立事業で県と沖縄総合事務局が出した「埋立地用途変更」「計画概要変更」などの申請に対し、意見書を提出しました。

泡瀬干潟埋立事業の「埋立地用途変更」「計画概要変更」等申請に対する意見書(PDF/188KB)


2011年6月3日

内閣府 沖縄総合事務局
沖縄県

中城湾港泡瀬地区における「埋立地用途変更・設計概略変更 承認申請書」「埋立区域縮小・埋立地用途変更・計画概要変更・工事竣功期間伸長許可申請書」に対する意見書

 

公益財団法人 日本自然保護協会
開発法子・安部真理子

日本自然保護協会は、海草藻場モニタリング調査やサンゴ調査をはじめ、各種現地査を行い、海草やサンゴの変遷をとらえるなど、中城湾泡瀬干潟の生物多様性の豊かさに注目し、その保全を訴えてきた。この度、内閣府 沖縄総合事務局から提出された「埋立地用途変更・設計概略変更 承認申請書」及び沖縄県から提出された「埋立区域縮小・埋立地用途変更・計画概要変更・工事竣功期間伸長 許可申請書」に対してこれまでの現地調査と科学的知見の集積をもとに、下記の問題点をあげ、意見を述べる。

主な意見

本事業は泡瀬干潟生態系の特性を何ら考慮しておらず、埋め立てを取りやめた第Ⅱ区域や浚渫航路等の周辺海域についても調査および環境影響評価を実施しておらず、環境への配慮は科学的根拠を著しく欠いている。経済的合理性についても、かけがえのない環境の価値の損失を含め、全く実証されていない。さらにこれまでの事業に対する当協会をはじめ、住民および専門家の意見を十分に反映していないばかりでなく、裁判判決の結果を無視したものである。従って本事業の変更は社会的に認められるものではない。

事業全体に対する問題点

1. 埋立てに関する工事の施行方法について

埋立区域内に投入する埋立土砂について、変更前は新港地区の浚渫土砂を埋立区域内に投入するとしていたが、県の事業における埋立土砂47万m3のうち浚渫土砂は18万m3と半分以下の38%、購入土砂(海砂)が28万m3で約60%を占めることになり、大きく変更している。国の事業においても491万m3のうち新港地区及び泡瀬地区の浚渫土砂が417万m3、購入土砂が74万m3となっている。

しかし、現時点で購入土砂の性状や入手方法については明らかにされていない。他の海域の海砂を投入することは、泡瀬海域の生態系に影響を及ぼすだけでなく、採取地の海域生態系にも甚大な影響を及ぼすことになる。本事業は、新港地区の浚渫土砂処分が目的で生まれた埋立計画であった。その目的が変わっただけでなく、埋立面積を1/2近くに減らしたにも関わらず、海砂を購入しなければ投入土砂を賄えない状況は、本事業の必要性が根本から変質したことを意味する。

したがって、本事業は、これまで事業が存続してきた延長として単に埋立区域縮小、埋立地の用途変更をすればすむものではなくなっている。本事業の目的と必要性について、一から市民、県民、国民に説明し、可否を問う必要がある。

2. 変更後の用途の埋立地が必要である理由について 

変更前は「国際交流リゾート拠点」としての土地利用を計画していたが、変更後は「スポーツコンベンション拠点の形成」と大きく目的が変わった。しかし、埋立地の用途を見ると、最も大きい用途が「緑地(約23万㎡)」であり、次いで「宿泊施設用地(約17万㎡)」「道路用地(約10万㎡)」の順で、これだけで埋立面積の50%以上を占める。

自然と親しむ憩いの場としての活用を目的とする「緑地」を、豊かな生物多様性とかけがえのない自然と親しみ憩いの場としての機能(生態系サービス)を備える泡瀬海域の自然の海をわざわざ埋め立てて造成することに合理性は見出せない。「宿泊施設」については、沖縄市では市街地に多くの「宿泊施設」が整備されているが、現在その市街地の商業地が寂びれ、その活性化が重要、緊急課題となっている。本事業の目的である沖縄市の活性化のためには、わざわざ埋め立てて宿泊施設を設けるよりも、市街地の宿泊施設をフルに活用できるようまちの活性化を優先して進める必要がある。「道路」はあくまで付帯施設であり、埋立ての必要性の根拠にはならない。

このように変更後の用途の埋立地が必要である理由には合理性がない。

3. 工事竣功期間の伸長について

変更前は、平成14年度から国による埋立工事が、平成17年度からは県による工事が進められてきたが、平成19年に計画見直しが確定した。国の工事が始まってわずか5年、県においては2年しかたっていない。

また、これまでの事業においては、公共事業費縮減の影響と、平成21年10月の公金差止訴訟の控訴審判決により工事が中断し、予定した工事工程が長引いている。また本書には記載がないが、平成15年には、市民団体等の調査で、環境影響評価書の中で確認されていなかった新種を含む希少な生物(海草藻類、貝類、甲殻類)が埋立区域に生息することが発見され、事業者は追加調査を実施せざるを得なくなり、工事が一時中断された。

このように、この埋立事業は当初の計画から、その必要性、合理性、環境影響評価において重大な問題を抱えたまま、工事が進められない状況に何度も陥り、計画の見直しを余儀なくされてきたのである。今回、平成22年に出された沖縄市案に基づき、埋立区域の縮小、埋立地用途変更を行なったものであるが、本計画では、当初計画から本事業が抱える根本的な課題は何も解決されていない。控訴審判決が求めた事業の経済的合理性は検証されず、全く説明されていない。

さらに、工事竣功期間が7年も伸長されても、竣功時点での土地需要に変わりはなく、新たな雇用の場の確保がなされるとしている。わずか数年で社会、経済情勢が変動してきたことを踏まえずに出された需要予測で、事業を継続するとしているが、著しく根拠を欠くものといえる。

4.設計概要変更について

埋立地の地盤の高さについて、変更後では商業・臨海商業施設用地、ふ頭用地において1m高さが減少している。変更前は、地盤高の設定については、「異常気象時に海水の浸水による被害が生じないよう十分に安全性を見込んだ」としているが、変更後は「浚渫土砂の量が減少したため地盤の高さも変更した」としている。

しかし、この1mの差について、安全性の確保がどのように変化したかの根拠が全く示されていない。先の東日本大震災を踏まえれば、地震・津波・台風といった自然災害における埋立地の安全性確保は非常に困難であることが予測される。安全性についての、合理的な説明を明示すべきである。

環境保全に関し講じる措置を記載した図書について(付属図書(5))の問題点

1.埋立計画変更に伴う環境影響評価の内容について

1.3 環境影響評価の内容
埋立地の存在・利用に係る予測及び評価項目では、「潮流」と「地形・地質」が含まれているにもかかわらず、工事の実施に係る予測及び評価項目には入っていない。その差はどこにあるのか、の理由が全く説明されていないのは、大きな疑問である。評価項目としない理由を明示する必要がある。

既に第Ⅰ区域の護岸工事が進んでいるが、工事段階で潮の流れが変化し、砂洲の地形変化や、底質の移動による土砂の堆積等が現地で確認されている。「潮流」「地形・地質」は、工事の実施段階で最も大きな環境影響が予測される環境要素である。工事の実施段階においても、これら項目について環境影響予測と評価を行なうことは環境保全上不可欠である。

2.対象事業の実施区域及びその周辺の概要について

2.2.7 環境関連法令
平成12年に本事業の環境影響評価書が出されてから、環境関連法令をとりまく国内外の社会的状況は大きく変化している。2008年には生物多様性基本法が制定され、2010年には生物多様性国家戦略2010が策定、同年10月には、生物多様性条約締約国会議がわが国で開催され、2020年までの国際的な生物多様性保全のための目標「愛知ターゲット」が決議された。

国家戦略及び愛知ターゲットでは、これ以上の生物多様性を破壊する開発行為等は止めることとされている。特に海域の生物多様性保全が最重要課題の1つとされ、泡瀬干潟のような海域は国際的にも最優先で保護すべき場所と認識されている。また、沖縄県の自然環境保全条例や、泡瀬干潟の藻場を中心とした海域を「厳正な保護を図る区域」評価ランクⅠに指定している沖縄県「沿岸域における自然環境の保全に関する指針」も尊重されなければならない。

本書では、これらの環境関連法令について一切の記載がないのは、法令遵守の面から問題である。上記に記載した各種法令における本事業の位置づけについて明記すべきである。

3.環境影響の予測と評価について

(潮流、底質、周辺地形、生物、生態系、人と自然との触れ合い活動、景観)

・全体について
多くの箇所に「変更前に比べて軽減される」「埋立て面積の縮小により環境影響を軽減させている」と記されているが、当協会の調査結果をはじめとし(開発 2010など)、現在までの工事の影響である可能性が高いと推測される環境変化のいずれに対しても変更前の計画では十分に予測できていなかったと言える。
また工事中に「レッドデータブック」、「レッドリスト」等の掲載種、環境影響評価書に記載されている動植物種以外の種の存在が埋立てに関する工事の施工区域内若しくはその近傍で確認された場合には、関係機関へ報告するとともに十分調整を図り、その保全に必要な措置を適切に講じるとあるが、現在までにこの措置が十分に取られてこなかったことも大きな問題であると言える。

・海藻草類、海草藻場について
これまでの事業で埋立計画地とされていた第Ⅱ区域については、埋立で消失するとして、平成12年度の環境影響評価書では、影響の予測・評価がなされていない。この海域には、海草藻場が広がり、第Ⅰ区域の陸側に隣接するため、工事及び埋立地の存在により極めて大きい影響がでることが予測される。

既に、第Ⅰ区域の護岸工事が始まった時点から、この海域の海草の被度が顕著に減少し、またコアマモやリュウキュウスガモ、ウミジグサが消失してしまった藻場が数箇所確認されている。これらの場所では、藻場への砂の堆積や、粒子の細かいシルトと思われる底質の浮遊による水の濁りが観察されている。これらは、埋立ての影響である可能性が極めて高い。

埋立てを取りやめた第Ⅱ区域の海域についても、調査を実施し環境影響評価を実施する必要がある。

・クビレミドロについて
本書では、潮流、水質(濁り)、底質、周辺地形への影響が軽微のためクビレミドロへの影響は小さいとしている。しかし、第Ⅰ区域の護岸工事開始後、クビレミドロの生息状況に変化が生じていることが、これまでの環境監視委員会で確認され、専門家からも何らかの環境変化と工事の影響が及んでいる可能性が指摘された。

にもかかわらず、本書の埋立地の存在による影響の予測、評価については、種ごとに生育・生息環境が異なるにも関わらず、種ごとに取り上げて評価しておらず、海生生物としてひとまとめにし、影響が小さいとしており、クビレミドロへの評価がなされていない。これは極めて問題が大きい。これまでの調査結果に基づき、科学的な予測、評価をすべきである。

・サンゴ類について
平成12年度の環境影響評価書には記載がなかったものの、第Ⅰ区域内にはリュウキュウキッカサンゴをはじめとして被度約30~55%の多くのサンゴ類が確認されていた(中城湾港 泡瀬地区公有水面埋立事業に係る裁判 第1審第15回公判証人証言)。従って事業者は評価書中のサンゴ類の分布調査と環境影響評価に不備があり、現在までに実施された工事により被度が高く分布していたサンゴ群集が消失したことをまず認識するべきである。

その他に、第Ⅰ区域の護岸工事が始まった時点から、工事海域と隣接するSt.8付近の海域のヒメマツミドリイシの被度が顕著に減少していることが確認されている(安部 2010)。この事実より既に実施した工事が第Ⅰ区域外の環境に大きな影響を与えたと言える。また当協会の2011年5月の調査ではヒメマツミドリイシ類の被度は昨年と比べ若干回復の傾向を示している(琉球新報2011年5月15日)。

この変化は護岸への土砂投入等に伴う濁度の上昇や土砂の堆積等の影響を受けていたサンゴ群集が、昨年度1年間工事が行われなかったことによりストレスを避けることができ、徐々に回復してきたという可能性が高い。沖縄県が実施した平成21年度サンゴ礁資源情報整備事業が示すよう沖縄島周辺のサンゴ群集の被度は総じて低く、被度10%程度である場所が多い。これらの状況を鑑みると被度40%を超える本海域は優先して保全される価値がある場所であり、埋立てを取りやめた第Ⅱ区域および浚渫航路等の周辺海域についても、調査を実施し環境影響評価を実施する必要がある

・ 移植されたサンゴ類について
2008年10-11月、2009年6月に沖縄市とNPO等により沖縄第Ⅰ区域護岸内から東防波堤および西防波堤に約2トンのサンゴが移植されたが、この措置が事業の中のどのような位置づけで行われているのかが変更前の文書にも本書にも記載がない。今現在海域の一部を占めているサンゴ類の扱いをどのように行うのか記載すべきである。

・トカゲハゼについて
トカゲハゼの生息地に対する直接の改変はなく、その区域の潮流及び水質への影響は軽微である、とあるが、当協会の調査結果からも見られるよう、潮流への影響はあり、またサンゴ類やクビレミドロの生息状況が変化しているよう水質への影響もあると思われる。影響が軽微であると断定することは科学的根拠を欠いている。

・潮流・底質・周辺地形の変化と生態系について
潮流については、計算によるシミュレーション、底質と周辺地形については相観による巨視的な把握しか行なっておらす、それに基づき「影響は軽微である」と評価しているのは極めて不十分であり、本海域の環境影響を正しく評価したものとは言えない。

潮流については、実測値との再現性について書かれてはいるが海底及び海域の地形を考慮していないものとなっている。この海域には、海中にパッチ状の深場や台地上のリーフがあり、複雑な海水流動を起こしている。そのために、多様な環境ができそこに対応した多様な生物が生息しているのである。本書ではそのことが全く把握されておらず、環境影響評価にも何も考慮されていない。

また、航路の浚渫も大きく潮流に影響を及ぼすが、全く考慮されていないのは問題が大きい。既に、第Ⅰ区域の護岸工事が始まり、区域西側の航路が浚渫されたことで、埋立地と西防波堤の中間に位置する砂洲の形状が大きく変形した。これは明らかに護岸建設と航路浚渫による潮流の変化がもたらした影響である。
また、第Ⅰ区域の陸側(第Ⅱ区域と陸側の干潟部)には、護岸工事開始後、藻場やサンゴ類、貝類への土砂の堆積が確認されている。当協会のモニタリング調査結果からも、藻場の底質の粒度組成が大きく変化したことが明らかにされている。

土砂の堆積や底質の変化が確認された場所では、海草の現存量が減少し、藻場が消失し、それとともに藻場に生育していたナマコやヒトデ、エビ類、貝類、魚類の姿も見られなくなったことが確認されている。潮流、底質、海域の地形については、本海域の環境影響について、正しく把握し予測、評価を行なうべきである。既知の調査結果からは、上に述べたように生態系への大きな影響が生じることが予測されるので、影響回避を徹底すべきである。

・人と自然との触れ合い、景観について
人と自然との触れ合いについては、事業者の主観のみで予測、評価を行なっており、極めて客観性に欠けるものとなっている。
本海域は、多くの県民が利用している。人と自然との触れ合い項目については、利用者や周辺住民、市民、県民に幅広くヒアリング調査等を行い、人々の思いや考えを把握する必要がある。
また、景観については、遠景の眺望景観のみを予測、評価しており、不十分である。景観については、人々が事業地(あるいはその直近)で、五感を通して把握する囲繞景観についても把握し、予測、評価を行なう必要がある。

・埋立てで投入される海砂の環境影響評価について
本事業では、埋立地に投入する土砂は国、県の事業の合計538万m3のうち購入する海砂が102万m3(19%)と2割近くを占めている。他の海域からの海砂を投入することは、本海域の生態系への影響が極めて大きいにも関わらず、環境影響評価が一切行なわれていないのは、本書の大きな欠陥である。

外から持ち込んだ海砂には、大量の貝が混ざっていることが沖縄各地の埋立現場で確認されている。200種を超えていた場所もあると報告され、その中には、死殻だけでなく、浚渫時には生きていたと思われる死んだ直後の腐敗した貝も含まれていた。これは、他の海域から持ち込まれた生物が、本来の泡瀬干潟の生物群集、生態系を撹乱する可能性が大きいことを示している。特に貝類相の調査においては、死殻も対象となり、それらは現在は生息していなくても(あるいは生息が確認されていない)、過去に生息していたものや沖から運ばれてきたものもあり、その海域の過去から現在までの環境の変遷などを知ることができる貴重な情報となる。したがって外部の遺骸群集が持ち込まれると、その海域の自然誌を撹乱することになる。

また、沖縄各地の人工ビーチや瀬戸内海等では、そこに投入された海砂が周辺海域に流出し続けて、海草藻場やサンゴ礁にシルト状に堆積して還元化し、劣化させていることが観察されている(高橋ら2005)。このように海砂の投入による、環境影響は極めて大きいと言える。さらに、海砂は持ち込まれた場所だけでなく、採取した場所の環境にも大きな影響を与える。大量の砂を採取した海底地形は大きく改変され、生物の生育・生息場所を破壊する。採取場所に関する環境影響評価も不可欠である。

4.環境保全対策について

・藻場(大型海草による藻場)の保全
工事に実施に係る保全対策として、生育被度が50%を超える藻場については移植して藻場生態系の保全に努めるとしているが、第Ⅰ区域の護岸工事が始まってから高被度の海草藻場はほとんどなくなり、先に述べたように埋立地周辺の海域の海草藻場は劣化が進んでいる。またこれまでの海草移植は、失敗に終わっており、保全策とならないことが実証されている。

事業者は変更前の工事に伴う環境保全措置の不備を認め、新たな保全策を示すべきであるが、いまだ何も示されていない。新たな保全策には、移植ではなく、影響を回避する保全策を策定し、確実な実施を図るべきである。埋立地の存在・利用に係る保全対策については、水質環境の保全に努め生育地が維持されるよう努めるとあるが、水質だけでなく土砂の堆積等による影響も大きいので、その対策を明記すべきである。
また、埋立てを取りやめた第Ⅱ区域には小型海草藻場が広がっており、これまでは、保全対策の対象として取り上げられていなかったが、計画変更に伴い、小型海草藻場についても予測、評価に基づき、影響を回避し、有効な保全策を策定し実施すべきである。

5.総合評価(まとめ)について

今回の計画変更により埋立面積が約1/2に縮小したために、変更前に比べて環境影響は相当程度軽減できるとしているが、これまで述べてきたように、埋立てをとりやめた第Ⅱ区域や浚渫航路等の周辺海域への影響が大きいことが明らかである。また、埋立てに用いる購入の海砂の影響も懸念される。第Ⅱ区域及び、海砂投入に関しての環境影響評価を実施する必要がある。
また、泡瀬海域の環境影響評価においては、台風を考慮しなければならないが、本書では何も触れられていない。さらに、3月11日の東日本大震災が埋立地や沿岸域に与えた影響を踏まえ、地震、津波に対する本事業のあり方、環境への影響についても言及すべきである。


【参考文献】
高橋暁・湯浅一郎・村上和男・星加章(2005). 瀬戸内海の海砂採取周辺における透明度の変化と藻場分布の関係. 沿岸海洋研究 第42巻, 第2号, p151-159

安部真理子(2010).泡瀬干潟サンゴ調査結果.日本自然保護協会/沖縄リーフチェック研究会
開発法子(2010).泡瀬干潟 海草藻場モニタリング調査結果. 日本自然保護協会

泡瀬干潟を守る連絡会Blog に、変更手続きに関する沖縄総合事務局の書類が掲載されています。
・5月31日付け「泡瀬埋立、変更手続き、国(沖縄総合事務局)書類」

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