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2010.07.01

NGO・NPOから保全プログラムを提案できる 小笠原の森プロジェクトが動き始めました。

小笠原諸島の特異な自然環境を保全するために、今年4月から「小笠原の森プロジェクト」がスタートしました。地域NGO・NPOと現地における国の総合行政機関である小笠原総合事務所が、協定を結び自然環境の保全を進めるという新たな取り組みです。

自然環境の保全・再生のためには、状況によって方法を見直すことも含めた順応的な管理が必要不可欠です。これには日々の変化などに対し、きめ細かい対応を必要とするため、地域で生活し自然を見ることのできる多くの島民の方々の協力が欠かせません。NACS-Jは地域で活動するNGO・NPOが主体的に自然環境の保全・再生事業に参画することができるよう、協働型プロジェクトのしくみづくりとその立ち上げを林野庁関東森林管理局に対して提案してきました。

個々のプログラムが集まって
森林生態系全体を保全する

このプロジェクトがこれまでの発注型事業や、指定管理者制度などと大きく異なる点は、計画・立案段階から、地域で活動するNGO・NPOが主体的にかかわることができる点です。今回の協働プロジェクトは、NGO・NPOからのプログラムの提案が基本です。行政は場所を提供するだけではなく、物的支援、資金援助を、必要なときにその都度行います。一方、NGO・NPOはそれぞれが持っている技術、知識などの人的活動を提供します。それぞれの「力」を持ち寄ることで、これまで単体ではできなかったことがより効率的に効果的に達成できるでしょう。これら提案されるプログラムの集合体が、森林生態系全体としての保全プログラムとなるのです。

小笠原プロジェクト関係図.jpgもちろんこのままでは単なるプログラムの集まりにしかならないこともあり得るので、常設の保全管理委員会の中の科学的な議論をするアドバイザー会議で、ひとつひとつについて妥当性を協議し、さらに生態系全体としての保全プログラムになるようそれぞれを位置づけ、保全管理していくことになっています。NACS‐Jはこの会議に専門家として参画しています。

全国の活動に応用できる

今回、スタートした協働プロジェクトには、現在のところ、3つの団体が参加しています。小笠原自然観察指導員連絡会がアカガシラカラスバトの森の再生や教育普及、小笠原野生生物研究会が小笠原固有の植生の復活、小笠原クラブがノヤギに荒らされてしまった西島の植生の回復などのプログラムに取り組む予定です。この3つの団体はそれぞれ得意分野が違いますが、いずれの団体にも自然観察指導員の方々がいるという共通点があります。今後はこの横の連携が一層機能し、長所がより長所となっていくようNACS-Jも協力していきます。また、今回の協働プロジェクトのしくみは、ひとつひとつのプログラムを徐々に積み重ねて全体へとつなげていくしくみなので、ほかの地域でも比較的容易に取り組むことができます。皆さんの日々の活動にとって、有効な参考事例になれば幸いです。

(辻村千尋/保護プロジェクト部)

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