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2008.01.01

赤谷の森の植生復元を協働で進める体制を構築しています。

会報『自然保護』No.501(2008年1/2月号)より転載


AKAYAプロジェクトでは、生物多様性復元のための森林管理の方法を見つけるために、研究者とプロジェクト実務担当者で組織する植生管理ワーキンググループ(以下WG、座長:亀山章・NACS-J理事)が活動しています。活動の柱となる3つのブログラムをご紹介します。

ひとつは、1万haの赤谷の森の本来の植生や、将来に向けてどのような森林の姿を目標としていけばよいかを探る調査研究活動です。赤谷の森には、ブナを中心とする自然林から、かつて薪炭利用されていた二次林、主に戦後に植林された人工林が分布します。それらの成立の歴史や現状を把握しています。

2つめは目標を実現するための人工林管理についての検討です。赤谷の森には、この5年間に間伐や収穫など伐採が計画されている人工林が約700haあります。これらについてWGが蓄積中のデータを活用しながら、伐採方法を検討しています。WGにはこの業務に直接携わる利根沼田森林管理署も参加しており、細かい伐採方法について協議ができています。また、人工林を自然林へ移行させるために実験的な伐採を行い、その後の経過を追跡調査する活動も、このWGを活用して実現しています。

3つめは、これらの活動から得られた情報や方針を、5年ごとに策定する森林計画に反映させるための協議です。

このプロジェクトの特徴は、学術的な調査から人工林管理の実際の現場まで、ひとつのWGに集うメンバーが協働でプログラムを実施しているところです。また、猛禽類や小型哺乳類など、ほかの調査から得られた情報を、植生管理に活用する検討が、WGを統括する科学委員会である「自然環境モニタリング会議」の場で進められています。各地で進む地域の環境管理の活動に、このような体制づくりの面からもAKAYAプロジェクトからモデルとなる情報を発信していきたいと考えています。

(茅野恒秀/保護プロジェクト部)

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